「さっきは俺としてたのに、次は別の男と部屋でヤってる」“特殊な環境下”での男女関係の実態とは
――ほかにはどんなルールがあるんですか?
あぐ 必ず避妊をするとか、行為の前にシャワーを浴びるとか。あと、基本的に同意を得ていないことはやっちゃダメです。ハプバーに慣れてない若い男性に多いんですけど、お酒を飲んだ勢いで急に女の子に触ったりするんですよ。でもハプバーでそれをやると、かなり厳しく注意されます。
あと、部屋に移動して行為をする際に「挿入以外の前戯などはOKだけど、挿入だけNG」という女性もいるのですが、コミュニケーションの行き違いで男性が挿入しようとしてしまうケースがあって。それはもちろんダメです。お互いの同意がないとセックスはできません。
――性にオープンな場所だからこそのルールがあるわけですね。
あぐ そうですね。お客さんが安全に遊ぶための対策として、入店時には身分証の提示も必須なんですよ。
――先ほど「客同士が恋愛関係になることはない」と言ってましたが、とはいえ男女が集まれば妬みや嫉みなどはありそうですよね。
あぐ 気に入ってる異性が他の異性と性行為をするのを見て、嫉妬する人もいます。「さっきは俺としてたのに、次は別の男と部屋でヤってる」とか。嫉妬してる人は、周りから見ても、あの人モヤモヤした顔してるなってわかりますね。
でも、気になってる人が自分のすぐそばでほかの人と体の関係を持っているわけだから、嫉妬しない人のほうが少ないのかもしれません。
「セックスレスだった頃は自己肯定感が下がっていた」ハプバーが心の支えになっていた
――あぐさん自身は嫉妬したりしませんでしたか?
あぐ 私は寝取られたい性癖があるので、気に入った男性が他の女性と行為をしてるところを積極的に見に行ってました(笑)。ただ、男性は嫌そうでしたね。気まずいしヤりづらいんだと思います。
――逆に嫉妬されたことは?
あぐ 経験が浅い男性を手ほどきしたことがあるんですけど、その男性が、私がハプバーに行く日に必ず会いに来るようになったんです。でも私はそんなことを気にせずいろんな方と行為をしてたから、結局その人はすぐに来なくなっちゃいました。
――ハプバーに通うようになって、あぐさん自身に変化はありましたか。
あぐ セックスレスだった頃は自己肯定感がかなり下がっていたので、ハプニングバーで男性たちに褒めてもらえることが心の支えになっていました。優しくしてもらって、「ありがとう」って思っていましたね。
――男性に褒められて自己肯定感が高くなった。
あぐ ただ、ハプバーではセックスというゴールを目指してる男性が多いから、基本的に女性をチヤホヤしてくれるんです。それは心地良いことなんですが、その環境に慣れすぎてしまうと、実社会とのギャップに苦しんで、生きづらくなるかもしれません。あくまで特殊な環境で起こっていることだと理解しておく必要があるのかなと。
