近年、「女性の性」をテーマにした報道や作品が増えている。朝のテレビ番組では「セルフプレジャー」の特集が組まれ、大手出版社が「女性用風俗」のマンガを発売。今年4月には、「ハプニングバー(通称ハプバー)」を舞台に女性の“性の秘密”を描いたマンガ『今夜、ハプニングバーで』がKADOKAWAから刊行された。
同作の原作者・あぐさんは、実際にハプバーで働いた経験を持つ。元夫とのセックスレスがきっかけでハプバーに行くようになり、その後、常連客を経てスタッフになったという。
いったい、ハプバーとはどんな場所なのか。そもそもなぜ、あぐさんはハプバーに行くようになったのか、本人に話を聞いた。(全2回の2回目/1回目から続く)
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「女性の友だちに連れて行ってもらいました」初めてハプバーに行くまでの経緯
――あぐさんはどんな経緯でハプバーの存在を知ったのでしょうか。
あぐさん(以下、あぐ) 結婚後セックスレスに悩んでいる時に、解消法などをネットで検索していたら出てきて、存在を知りました。SNSでも見かけましたね。それで、元夫と結婚している時に、初めて行きました。
――ハプバーに行くのは怖くはなかった?
あぐ 結婚しているのに悪いことをする、という怖さはありましたね。でもその恐怖は、夫以外の男性と初めてホテルに行った時に、すでに経験済みだったので。「その時よりドキドキすることはないな」という感覚でした。
――どんな流れで行くことになったのですか。
あぐ 初めて行った時は、女性の友だちに連れて行ってもらいました。その子がハプバーに詳しい男性と知り合いで、その男性にアテンドしてもらえることになって。お店に着くと、その男性が常連だったみたいで、ものすごい歓迎を受けました。
「トイレから戻ってきたら、男性陣がパンツを脱いで待っていて…」
――ものすごい歓迎?
あぐ 男性が6、7人くらい、半円を描くようにズラリと並んで私たちを出迎えてくれたんです。「こいつら何でもできるから何言ってもいいよ」と常連の男性が言って、「すごい!」って圧倒されました。
でも初めてで緊張してたので、友だちと一旦トイレに逃げたんです。それで、戻ってきたら、男性陣がパンツを脱いで待っていて。男性陣の勃起した状態のアレが半円状に並んでいました。
――異様な光景ですね。
あぐ 皆さん、アレを出したままカーペットに座って、宅飲みのような感じで飲み会がスタートしました。その時に「なんだここは! すごい楽しい!」と思って、離婚してから本格的に通うようになりましたね。
