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「いま、母は別のところにいて、ここには私1人で住んでいます」
昨日の話と矛盾していることを問いただしたところ、のぞみは「すいません、昨日は言いそびれてしまって」と詫びる。警察には、彼女が何かしら隠し事をしているようにしか見えなかった。
浪人生活9年がどうにも引っかかる
警察は遺棄死体がのぞみの母親、しのぶさん(同58歳)である可能性を視野に入れ、聞き込み調査を続ける。結果、幾つかの情報が得られた。しのぶさんは近所付き合いはさほどないものの最近の彼女の姿を見た住民がいないこと、行きつけのスーパーの従業員に聞いても最近現れていないと口を揃え、念のため確認した店の防犯カメラにも1月19日以降映っていないことなどを把握。さらに疑念を深める。
そこで滋賀県警の科学捜査研究所でDNA鑑定が行われることになったのだが、この時点で警察はのぞみに関する情報も入手していた。
高校卒業後、母のサポートを受けながら大学の医学部を受験するも失敗。その後9年間にわたり浪人生活を送り、4年前に滋賀医科大学医学部看護学科へ入学し、この春から看護師として働く予定らしい。
浪人生活9年がどうにも引っかかる。しかし、まだ何もわかっていなかった。
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