8月1日、天皇皇后両陛下と長女・愛子さま(23)はご静養のため、静岡県下田市の須崎御用邸に入られた。東京駅で見送る人々に、ご一家は笑顔で応えられた。雅子さまはホワイトのトリミングとボタンがあしらわれたネイビーのジャケットを颯爽とお召しになり、愛子さまのお足元は夏らしいサンダルで、ホワイトに露草のようなデザインがあしらわれたエレガントなワンピースをお召しになっていた。雅子さまがお持ちになっていたホワイトのカジュアルなバッグがごく自然で、旅先へ向かうのにぴったりな装いに感じられて、好印象だった。

威風堂々、気力に満ちた雅子さま

8月1日、須崎御用邸で静養するため、伊豆急下田駅に到着された天皇皇后両陛下と愛子さま[代表撮影] ©時事通信社

 この2週間ほど前に、雅子さまはモンゴルご訪問を果たされたばかりにもかかわらず、威風堂々、気力に満ちたご表情だった。7月13日、空港から皇居へお戻りになると、雅子さまは純白のスタンドカラーのジャケットスーツに身を包み、充実感に満ちたご様子だった。

5月から雅子さまのご体調が不安視されるように…

 7月6日から8日間、両陛下は国賓としてモンゴルを訪問された。2023年のインドネシア、2024年の英国に続き、3回目の海外公式訪問だった。淡いピンク地で、やはり白いパイピングを配したひざ下丈のスカートスーツをお召しになり、モンゴルのウランバートル郊外にあるチンギス・ハーン国際空港に到着された。モンゴルの最上級のおもてなしである「アーロール」というお菓子を口にされ、晴れやかな笑顔を見せられて、モンゴルご訪問はスタートした。国際親善の一方で、戦後80年の今年、北方で犠牲になった抑留者を日本の天皇皇后両陛下が初めて慰霊するという歴史的なご訪問でもあった。

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 だが一方で、雅子さまのご体調が不安視されるようになったのは、5月25日に埼玉県で行われた「第75回全国植樹祭」の開会式でのこと。今年は4月以降、戦後80年にあたって戦没者を慰霊されるため、小笠原諸島の硫黄島へのご訪問や、大阪・関西万博の開会式など、両陛下は大変なお忙しさのなかにあった。

 前日24日から埼玉県入りされるはずだったが、雅子さまは急遽陛下とのご同行を見合わせられた。直前のお取りやめは陛下と話し合って決められたという。

 そして6月4日、両陛下は愛子さまとご一緒に沖縄訪問を果たされた。同日、私も取材で那覇へ向かう飛行機のなかで、「ご一家で皇居をご出発」という速報を見て、雅子さまもお出ましであることを知り、ほっとしたのだった。