8月8日発売の月刊「文藝春秋」9月号で、直木賞選考委員・桐野夏生氏と芥川賞選考委員・島田雅彦氏が緊急対談した。

 7月16日、東京・築地の料亭「新喜楽」で開かれた選考会で、いずれも「該当作なし」という結果になった第173回芥川賞・直木賞。両賞ともに受賞作が出なかったのは1998年以来27年ぶりだった。ほぼ15年選考委員を務めてきた桐野、島田両氏の対談では、この結果を受けて選考過程や意義があらためて語られた。

芥川賞選考委員の島田雅彦氏(左)と、直木賞選考委員の桐野夏生氏 ©文藝春秋

「該当作なし」という結論に至った舞台裏

 両賞の結果は大きく報道された。SNSでは「出版不況の折、書店が困るじゃないか」といった議論も巻き起こった。なぜ「該当作なし」という結論に至ったのか。

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 各選考委員による選評は「文藝春秋」9月号(芥川賞選評)と「オール讀物」9・10月号(直木賞選評、8月22日発売)に掲載されるが、桐野氏と島田氏は候補者としての自身の体験も振り返りつつ、その舞台裏を語った。

貼り出された両賞「該当作なし」 ©文藝春秋

 27年前のダブル「受賞作なし」の時、桐野氏の『OUT』は直木賞の候補になっていた。その際、桐野氏がある選考委員から「あなたは夫を殺せるかね」と訊ねられたエピソードや、2011年の芥川賞選考会で島田氏が石原慎太郎氏と激しい議論を展開した結果、石原氏が選考委員をやめるに至ったときの裏話も披露。

 また近年の候補作について感じること、両氏が選考において重要視しているポイント、今後の候補作に期待したいことなどについても語り合った。

 この桐野氏と島田氏の対談は、8月8日発売の月刊「文藝春秋」9月号にて、8ページにわたり掲載される(電子版では8月7日に先行公開)。

文藝春秋

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緊急対談 27年ぶり「該当作なし」そのとき選考会は

出典元

文藝春秋

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