「性的なメッセージと女性の裸体のイラストを」
「2003年、エプスタインの50歳の誕生日に作られた、友人たちからの手紙を集めて綴じた革装の本に、トランプが性的なメッセージと女性の裸体のイラストを寄稿していた」
これに対し、トランプは名誉毀損の訴訟を起こしている。
華やかなライフスタイルを謳歌していたエプスタインだが、2008年にフロリダ州にて初回の逮捕をされる。「未成年者による売春および売春婦の勧誘」による起訴だった。発端は2005年にある女性が、「14歳の娘がエプスタイン宅に連れて行かれ、服を脱いでエプスタインにマッサージを施し、300ドルを渡された」と警察に通報したことだった。
エプスタイン宅には常に5~20人の少女が
以後、長期にわたる捜査がフロリダ州パームビーチ警察とFBIによって行われ、エプスタインが大勢の少女に金銭を支払い、性行為を行わせていたとされた。ある被害者は、エプスタイン宅には常に5~20人の少女がおり、エプスタインは「1日に3度のオーガズム」を得なければならなかったと語っている。
初回逮捕時の捜査では、被害者数は確認されただけでも36人。のちにマイアミ・ヘラルド紙は約80人の被害者を特定している。エプスタインの死後に設立された被害者補償プログラムでは150人が認定され、補償金として計1億2100万ドル以上が支払われている。
被害者は「1000人以上」か
さらにトランプ政権が非公開としている「エプスタイン・ファイル」だが、内容のごく一部は「FBIメモ」として公開されており、そこには被害者は「1000人以上」と記されている。おそらくエプスタイン宅で発見された膨大な量の被害者の写真や動画から割り出したものと思われる。
性犯罪への懲罰が厳しいフロリダ州では、エプスタインは未成年を性的虐待目的で調達していたことから終身刑もあり得たが、量刑はわずか禁錮18カ月だった。しかも刑務所内の私設棟に入所し、「労働釈放」としてウエストパームビーチにある自身のオフィスへの通勤を週6日、1日12時間まで許可されていた。つまり実質的には刑務所収監と呼べない待遇を得ており、かつ13カ月で出所している。
