一方、検察側の証人で大怪我を負った覚さんの母親は「髪を振り乱し、襲いかかってきた被告は獣のようでした。(被告の)幼いころを知る私には辛いですが、死をもって償ってもらう以外、方法が見つかりません」と声を震わせた。

懲役は…

 裁判長は被告人の精神鑑定の結果から、被告人がPTSDを発症したと認定。「その影響を考えれば、明らかな逆恨みに基づく犯行とは認めがたい。動機には酌むべき余地がある」が、犯行自体は、事前に刃物を用意するなど合理的に行動していることなどから「PTSDが犯行に与えた影響は間接的かつ限定的で事件時は完全責任能力があった。刑事責任は重大」と判断し、一審判決と同じ無期懲役を宣告する(2013年1月15日)。その後、伊藤被告が上告を断念したため刑が確定した(5月10日)。

写真はイメージ ©getty

 ちなみに、被害者遺族が伊藤被告と両親を相手取り損害賠償を求めた民事訴訟で、山形地裁は同被告に2億7360万円の支払いを命じる一方、両親への請求は棄却する判決を下している。

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