「言うことをきかなければ、おまえの弟や妹にやらせるぞ」
小学校時代から近所に住む男性から度重なる性暴力を受け、PTSDになってしまった男性。ついに彼は積年の恨みを晴らすべき、最悪の行動に出てしまう。2006年におきた事件の顛末を、我が子を無惨に殺された親、学生時代ひどいイジメに遭った者などが仕返しを果たした国内外の事件を取り上げた新刊『世界で起きた戦慄の復讐劇35』(鉄人社)から一部抜粋してお届けする。(全2回の1回目/続きを読む)
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「おまえの弟や妹にやらせるぞ」
2006年5月7日未明、山形県西置賜郡飯豊町でカメラ店を経営する伊藤信吉さん(当時60歳)の自宅に刃物を持った男が押し入り、伊藤さんと妻の秀子さん(同54歳)、長男の覚さん(同27歳)を襲い逃走した。3人は病院に運ばれたものの信吉さんと覚さんはすでに死亡。秀子さんも頭や腰などに大怪我を負った。ほどなく逮捕されたのは被害者一家の遠縁で、ごく近所に住む伊藤嘉信(同24歳)。犯行動機は、覚さんから小学生時代に受けた性暴力に対する復讐だった。
伊藤と覚さんは、もともと仲の良い幼馴染だった。その関係に変化が生じるのは伊藤が小学校4年のある日のこと。覚さんが伊藤を自宅の車庫に呼び出し、跪くように指示した。学年が3つ上だったこともあり、伊藤が素直に応じると、覚さんはズボンのチャックを開け性器を取り出し、これを舐めろと言う。
「小便をする汚い部分」を舐めるなんてとんでもない。伊藤は当然のように拒否したが、覚さんが「言うことをきかなければ、おまえの弟や妹にやらせるぞ」と脅してきたため、仕方なく口の中へ。覚さんは伊藤の頭を押さえながら腰を振り、射精した。それを外に出さずに飲み込めという命令には従わなかったものの、以降、覚さんは10回近く口淫を強要。伊藤は雪を口に頬張るなど必死に抵抗したが、覚さんは雪を吐き出させ口の中に射精、強引に飲み込ませた。
