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浅利慶太さんが遺したメッセージ「個性を失ってしまった日本への遺言」

2018/07/18

source : 文藝春秋 2016年9月号

genre : ニュース, 社会, 芸能

あの戦争の悲劇を語り継ぐ責任

 戦後70年が過ぎ、ほとんどの日本人があの戦争を知らない。これからの日本を担う人たちには、あの時実際に何が起こったのか、どんな苦しさがあり、どれだけ悲惨な出来事を通り抜けて、今の豊かな日本になったのかを知って欲しいです。戦争がいかに悲惨かということを知ることが平和であり続けるためには必要です。

浅利慶太さん(演出家・1933年生) ©文藝春秋

 私は、『李香蘭』『異国の丘』『南十字星』という“昭和の歴史三部作”と呼ばれる作品を創りました。いずれも戦争の悲劇に真正面から向き合った作品です。今年も『ミュージカル李香蘭』を上演します。平和の尊さを伝えるために、戦争を経験した者として、私にはあの戦争の悲劇を語り継ぐ責任があると思っています。

浅利慶太さんが遺したメッセージ「個性を失ってしまった日本への遺言」

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