不要なキーを安全に「無効化」する方法

 ネットで検索すると、Caps Lockキーをはじめ、トラブルの原因になりがちなキーを、思い思いの方法で無効化している人は、かなりの数に上ります。中にはキーを物理的に取り外して押せなくするという、かなり危険な方法を実践している人もいるほどです。

 もっとも、取り外し時のトラブルや、復元できなかった場合のリスクを考えると、物理的にキーを取り外すのはおすすめできません。スマートかつ安全にキーを無効化するには、専用のソフトウェアを使ってキーの割当をなくしてしまうのがベターです。

 おすすめなのは、Microsoftが開発するWindows向けのユーティリティ「PowerToys」です。これに含まれる「Keyboard Manager」という機能を使えば、キー割当をなくす、つまり押しても全く反応しないようにできます。難しい設定も不要で、元に戻すこともできますので、手軽に試せるのが利点です。

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PowerToysは、Windowsで使えるさまざまなユーティリティをセットにした、Microsoft純正のツール集です。今回のKeyboard Managerなど、必要とする機能だけをオンにして使えます
キーボードの構造はPCごとに千差万別ゆえ、キーそのものを取り外すのは危険です。ユーティリティで無効化するのが無難でしょう

PowerToysを使って、キーを無効化する方法

 Caps Lockキーを例に、具体的な手順を見ていきましょう。なおここからの説明は、PowerToysをすでに導入済みであることが前提になりますので、未インストールであれば、以下のURLからインストールを済ませておいてください。

 無効化は「キーの再マップ」に対象のキーを登録し、値を「Disable(無効化)」に変更するだけです。再起動なども必要なく、瞬時に適用できますので、操作を迷う要素もありません。

PowerToysを起動し、「入出力」をクリック。「Keyboard Manager」という項目を表示したのち、クリックして有効化します。続いてその下にある「キーの再マップ」をクリックします
「キーの再マップ」の画面下に「キーの再マップの追加」というボタンがありますのでクリックします
キーを選ぶ画面が表示されました。左の「選択」と書かれた項目の下段をクリックします
無効化したいキーの一覧が表示されますので「Caps Lock」を選択します
「Caps Lock」が選択されました。続いてその右の「キー/ショートカットの…」と書かれた項目の下段をクリックします
「Disable(無効化)」を選択します
「Disable(無効化)」が選択されたら右上の「OK」をクリックします
Disableを選んだ場合「次のキーには割り当てがありません」という警告メッセージが表示されますが「それでも続行する」をクリックします
元の画面に戻ると、再マップされたキーの一覧に「Caps Lock」が「Disable(無効化)」されていることが表示されています

そのキー、無効化しても大丈夫?

 以上のように、PowerToysを使えば、さまざまなキーを無効化できます。物理的にキーを押せなくするわけではないので、1つのキーに複数のファンクションが割り当てられている場合、その1つだけを無効化することもできます。

 ひとたび設定しておけば、外付けのキーボードを接続した場合にも同様に適用されるのも、利点と言って良いでしょう。一時的に無効化状態を解除したい場合には「キーの再マップ」のチェックを外すだけで、元に戻せます。

「Keyboard Managerを有効化する」のチェックを外してオフにすれば、無効化したキーを一時的に使える状態に戻せます

 この要領で、Caps Lockキーのほかにトラブルの原因になりそうなキーをじゃんじゃん無効化していけば、うっかりキーを押してしまうストレスから解放される……と言いたいところなのですが、キーによっては無効化することでトラブルを招きかねない場合もあります。

 そこで、ここからはWindowsにおいて無効化の候補となり得る、イライラの原因になりがちなキーを紹介していきます。