iPadをはじめとした著名メーカーのタブレットの価格が急上昇しています。かつては数万円だったミドルエンドのモデルが10万円の大台に乗ったり、ハイエンド製品は余裕で20万円を超えたりと、とどまるところを知らない青天井ぶりです。
その一方でAmazonなどには、お世辞にもメジャーとは言えない中華製の激安タブレットがずらりと並んでいます。中には実売価格が1万円を切る破格値の製品もあり、著名メーカー製品とのあまりの差に驚かされます。
果たしてこうした激安タブレットは、実際にきちんと使えるものなのでしょうか。今回は、自腹で買って試すには躊躇するこれらの製品を実際にAmazonで購入し、外観からパフォーマンス、さらに用途別の使い勝手に至るまで、同等サイズのタブレットと使い比べてみました。
こうした激安タブレットには、日本国内で無線機器として使うための規格を取得していないなど、法的にNGな製品が平気で売られている場合もありますが、そうした最低限のラインはクリアしている製品として今回選んだのが、Teclastの8型Androidタブレット「P85T」です。
これは通常価格こそ12900円ながら、セール時価格は9900円、クーポン配布時には7000円台で入手できる、文字通りの激安タブレットです。同等サイズのタブレットの代表格である「iPad mini」の数分の1の価格で手に入るこの製品、同レベルの使い勝手を求めるのは難しいにしても、実際どのくらい差があるのか、また何らかの落とし穴はないのかは気になるところ。さっそく見ていきましょう。
解像度はかなり低め、チップやストレージ容量も控えめ
まずは基本スペックを確認しておきましょう。画面サイズは8型で、解像度は1280×800ドットとかなり低め。フルHDと呼ばれる1920×1080ドットに及んでおらず、2025年に販売されるタブレットとしてはかなり低い水準になります。
タブレットの頭脳に当たるSoCは、Allwinner A523というエントリー向けのチップで、かつ物理メモリの容量は4GBと、いまや8GBは当たり前、ハイエンドな製品では10GB超えも珍しくない最新タブレットとはかなりの差があります。ストレージ容量も64GBと控えめですが、メモリカードを追加できるため、こちらはある程度は補えます。