子育てとフルタイムの会社員生活を両立させながら、人気ブロガーとして10年以上発信を続けてきた40代の斗比主閲子さん。さらに個人投資家としての顔も持っており、驚くことに20年かけて2億円もの金融資産を手にすることができたという。

 ここでは、そんな斗比主さんが「富裕層になれるお金の方程式」について詳しく紹介した『ふつうの会社員が投資の勉強をしてみたら資産が2億円になった話』(幻冬舎)より一部を抜粋。生命保険を解約してしまった“納得の理由”とは――。(全4回の3回目/続きを読む)

©DESIGN_IMAGE/イメージマート

◆◆◆

ADVERTISEMENT

「もういつ死んでも大丈夫」私が生命保険を解約した日

 住居費、教育費と来て、大きな支出の代表格には保険費の支払いがあります。人によって金額は違うにせよ、10年以上の期間、毎月必ず支払う固定費的な側面もあります。

「保険は何かあった時のために支払っているものだから、削減は難しいのでは?」と思うかもしれませんが、よく知られた話として、日本人は保険に入りすぎと言われています。

 ここで言う入りすぎの保険というのは、生命保険、医療保険(ガン保険含む)のことです。生命保険は死亡時に、医療保険は病気になった時に一定金額を受け取れる保険です。どちらも、掛け金が貯金のように積み立てられる積立型と、積み立てられない掛け捨て型があり、基本的には掛け金が多ければ多いほど、死亡や病気の時に受け取れる保険料が増えます。

「いざという時にお金がたくさんないといけない!」と思えば、保険の払い込み金額はいくらでも増やせてしまいます。不安な思いがあればあるほど、保険の支払いが増えてしまうわけです。

 実態として、日本人は世帯年収の5~10%を支払っており、月の平均では3万~4万円とかなり大きな金額です。果たして、これほど高額の支払いが必要なのでしょうか。

 我が家の場合は、生命保険は随分前に解約し、医療保険は今まで一度も加入したことがありません。理由は、いざという時に保険に頼る必要がないと計算できたからです。

 まず、生命保険が必要なのは、小さい子どもがいる世帯だけです。何しろ、子どもが成人するまでの養育費は、教育費も考慮すれば1000万~2000万円かかります。家族の中で収入を多く稼いでいる人が死亡してしまった場合、子どもがまだ小さいと、残された家族で養育費を賄うのは大変です。まさに「いざという時」です。

 では、小さい子どもがいない世帯に生命保険は必要でしょうか? 独身の場合は、まず不要です。自分が死亡したことによって「いざという時」になる家族がいないからです。遺族に死亡時の葬儀費用の負担があるにせよ、数十万円程度の貯金が残っていれば十分賄えます。