忽然と姿を消した看板

 そんな国道157号を象徴する“落ちたら死ぬ!!”看板だが、2018年に忽然と姿を消し、酷道愛好家の間で大きな話題となった。

昼間の“落ちたら死ぬ!!” 晩年は少し手前に移設されていた

 一時は「盗まれたのではないか」と噂されていたが、その後の調査で道路管理者である岐阜県が撤去したことが明らかとなった。撤去した理由は「設置から20年以上が経過し、役割を終えた」というものだった。

実際に転落する事故も発生している

 その後、設置に携わったという方の話を間接的に聞くことができた。

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 旧根尾村役場に勤めていた方が旧春日村に所用で出かけた帰り道に、黄色と赤色の目立つカラーリングの看板を見かけた。帰庁し、あのカラーリングは目立ってよいなと考え、多発していた転落事故への注意喚起として警察署にも相談し、“落ちたら死ぬ!!”の設置に至ったということだった。

 2018年の撤去にあたって、岐阜県は警察署には相談していたが市役所には相談がなかったようで、ちょっぴり寂しかったということも聞いた。

インパクト抜群の看板だった

 2025年現在、撤去されてから7年が経つが、今でも“落ちたら死ぬ跡地”を訪れる愛好家も多い。転落したら死んでしまうという状況は昔も今も変わっておらず、役割を終えたとは言い切れない部分もあるため、何らかの注意喚起は行ってほしい気もする。もしもここをドライブする機会があれば、転落せぬよう慎重な運転を心がけてほしい。失われた命は、二度と戻らない。

 後編では、“落ちたら死ぬ”酷道を落ちると、どのような光景が広がっているのか、探索してみたもようを紹介する。

次の記事に続く 〈まさかの光景が…〉日本トップクラスの危険な国道“酷道157号”に存在した「落ちたら死ぬ!!」看板区間を安全に落ちてみて目の当たりにした谷底の“意外な現状”

その他の写真はこちらよりぜひご覧ください。