――おそらく普段から、無意識に人を称えたり労ったりされているから、周囲の人が自然と自信をつけていくんじゃないでしょうか。
南 そうかもしれませんね。普段から前向きなことばかりを言っているというわけではないと思うんですけど、ネガティブワードを言うことは極端に少ないですね。それに、人のことを裏でどうこう言うこともしません。もう、そういう行為自体が嫌なので、そんな場面に出くわしたら自分から離れますね。
――だから、これまで深く関わってこられた方が、どんどん飛躍されていくのではないかと。
南 たしかに! その自信はちょっとあります。
学生結婚をした息子、義理の娘とは二人旅も
――海外の話に戻りますが、息子さんも国際派ですよね。アメリカの大学在学中に、学生結婚をされたとか。南さんのエッセイ(『乙女オバさん』小学館、2022年)では、息子さんの配偶者のことを「娘」と呼んでいて、素敵な関係だなと。
南 そうですね。人に話すときも特に気にせず「娘」と呼んでいますね。二人で旅行したりもしますよ(笑)。伊勢神宮とか、花火大会とか。
――一緒に暮らしていたんですよね。
南 そうです。でもコロナが落ち着いたこともあって、彼らはアメリカに戻ったので、今は別々に暮らしているんですよ。
とはいえ、一緒に暮らしていた時も、深く干渉することはありませんでした。もちろん何か相談があったら答えますが、彼らには彼らの生活があって、ファミリーがいますから。
――昨年にはお孫さんも生まれたと。
南 そう、おばあちゃんになったんです(笑)。なんだか60歳下の友達ができたような気分なんですよ(笑)。
撮影=三宅史郎/文藝春秋
記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。

