9月1日に放送された第111話では、のぶと嵩は結婚して東京のマンションで暮らしているのですが、そこで松嶋さん演じる義母・登美子と江口さん演じるのぶの母・羽多子が対立。
嵩が書いたハートフルなラジオドラマの物語を酷評する登美子に、「意地張るもええ加減にせんかい!」と羽多子の堪忍袋の緒が切れる。「よくもそこまでおっしゃったわね!」、「誰ちゃあ言わんき、あてが言わせてもらいました」と、登美子とのぶの母の大衝突が起きます。
見かねたのぶが「それまで!」と力強く割って入ると、緊張の糸が切れたのか、2人は思わず吹き出して笑い合うという展開でした。
義母と母の“竜虎相搏つ”場を見事におさめるという、ヒロインの胆力がひと際輝いたシーンだったと言えるでしょう。
松嶋さんが視聴者をイライラさせる嫌われ役に徹すれば徹するほど、そんな義母にひるまず対抗するのぶ(=今田さん)の芯の強さや懐の深さが、魅力的に引き立つという構造。本作のヒロインの好感度の高さの陰には、真逆のキャラクターとして対峙する義母の存在があったと言えるのではないでしょうか。
反町隆史を「理想だとは思ってませんでした」
松嶋さんが朝ドラでヒロインを演じたのは、29年前の『ひまわり』。この朝ドラが俳優・松嶋菜々子の転機となるドラマだったとすれば、彼女のプライベートに大きな転機を呼び寄せたドラマは『GTO』(1998年/フジテレビ系)でしょう。
のちの夫となる反町隆史さんが主演し、松嶋さんがヒロインを演じた『GTO』は、全話平均が28.5%、最終回が35.7%という驚異の視聴率(ビデオリサーチ調べ/世帯平均視聴率、関東地区)を獲得した大ヒットドラマ。主人公とヒロインは劇中で恋仲となりますが、その役者同士が2001年2月、結婚を発表したのです。
それ以前に、松嶋さんは『ひまわり』で共演していた上川隆也さんとの交際報道があり、反町さんは『ビーチボーイズ』(1997年/フジテレビ系)で共演していた稲森いずみさんとの交際報道がありましたが、結果的に『GTO』婚となりました。




