「たぶん、人より恋愛に対して疎いんだと思います」

――女性が好きだと分かったのはいつ頃ですか。

髙峰 小学生の頃なんですけれど、実はそもそも「好き」っていう感情がいまだにあんまりわかってなくて。小学2年生から6年生までずっと仲良かった女の子が1人いて、その子が他の子と遊んでたら嫉妬しちゃうぐらい好きだったんです。でも、それが恋愛の「好き」だったかって聞かれるとわからなくて。最近仲の良い女の子のお友達が3人いるんですけど、その子たちが他の子と遊んでいるのをSNSに載せたら「なんで誘ってくれなかったんだろう」って嫉妬しちゃいます。

©佐藤亘/文藝春秋

――それは恋愛の嫉妬とはまた別な気がしますね。

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髙峰 そうですよね。だから、これが恋というのがわからない面もあって。ただ、この感情も男の子には抱かないんです。それに中学校の1年生の時に美術部だったんですけど、3年生の女子の先輩がすごく好きで、告白したことがあります。

――先輩はどんな感じの人だったんですか。

髙峰 ちょっとボーイッシュな感じの美人で、でもすごく絵が上手くて描く絵も好きでした。あとサバサバしている人だったんですが、私、サバサバしてる人が、今も変わらず好きで。初めて会ったときから「あっ、好きだ」って思いました。

――告白したのは、いつぐらいだったんでしょうか。

髙峰 先輩が卒業しちゃう直前です。LINEでやり取りしている中でもう好きっていう気持ちがすごくあふれちゃって、そのまま「好き」って送っちゃいました。

 先輩は恋愛の「好き」だとは思わないじゃないですか。なので適当に返信があったので「本当に好きです」ってLINEしたら、電話をかけてくれて。「ごめんね。私には今、彼氏がいて。じゅりのことはかわいい後輩だけど、恋愛対象じゃないんだ」と言われました。私も普通はそうだよなって思って「これから仲良くしてください」って言って、終わりました。

©佐藤亘/文藝春秋

――失恋のショックは?

髙峰 それがあんまりなかったんです。たぶん、人より恋愛に対して疎いんだと思います。私って心が子供すぎて、今も同じ21歳の女の子が抱いてる感情を、まだ理解できていないところがあって。人よりも成長速度が遅いんですよ。