9月24日、26日と2試合連続の1回2奪三振無失点を記録したドジャースの佐々木朗希。大舞台でのマウンドにも期待がかかるメジャー1年目の右腕は、どのようにして「中継ぎ転向」に踏み切ったのか。先発でシーズンをスタートするも、ケガで一度離脱し、中継ぎとしてメジャー復帰を目指す決断に踏み切った経緯を「週刊文春」に明かした。(初出:「週刊文春 電子版」2025年9月18日配信、チーム状況や肩書は当時のまま)

 9月9日、5度目のリハビリ登板で160キロを連発し、最速162キロを記録し、それまでのピッチングとは見違えるような姿を見せた佐々木。インタビューはその登板後に行われた。

9月中旬までは3Aでリハビリ登板を続けてきた佐々木 ©時事通信社

――快投の直後の11日には、フロントと今後の起用法について話し合ったそうですね。

「はい。フリードマン氏(編成本部長)と、ゴームズ氏(GM)と、通訳を交えて話し合いました。言われたのは、中継ぎ、先発という2つの選択肢があるよ、ということ。来季以降は先発に再チャレンジすることが大前提だとも伝えられました。そのうえで、9月末からのポストシーズンに向けて、中継ぎでの起用はどうか、と選択肢を示されました」

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 現在、ドジャースにはエースの山本由伸に加え、グラスノー、スネル、カーショー、シーハン、そして大谷翔平と6人の先発投手がいる。しかも、レギュラーシーズンと違って短期決戦のポストシーズンは、先発は3人で回し、残りの投手はブルペン要員となる。佐々木が先発に固執すれば、ポストシーズンで活躍する可能性はゼロに近くなる。

「話を聞いて、その場ですぐには回答しなかったんです。いったん持ち帰り、代理人とも相談しました。中学時代は抑え投手でしたが、高校時代もプロに入ってからも1度も中継ぎの経験はないので、かなり迷いました。でも、その日のうちに『中継ぎで行きます』と返事をした。先発にこだわってポストシーズンで登板ゼロに終わるよりも、どんな役割でも最高の舞台を経験したいという気持ちがありました。加えて、当然チームに貢献したいという思いもあった。今、ブルペンの台所事情も苦しいようですが、トレード期間も終わり、現有戦力でやるしかないわけです。だから、中継ぎでもなんでも、必要とされればどこでだって投げる決意です。来シーズン以降は先発でチャレンジしてもらうという前提での話でしたから、比較的、決断もしやすかった」

 現在配信中の「週刊文春 電子版」では、5度目のリハビリ登板で突如球速がアップし復活を遂げた真相、妻の合流などが本人によって語られている。また、佐々木が今シーズンの節目節目でインタビューに応じ、「結婚」や「ケガ」、「山本由伸とのやりとり」、「ロバーツ監督の言葉」などを語った過去の記事もすべて読むことができる。

「週刊文春 電子版」ではインタビュー連載「サイ・ヤングへの道」の以下の過去回も配信中。

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