「退職した10年目の頃は2000万円以上」「これだけもらえるなら…」しんどい仕事を10年間も続けられた理由

――そんな状況で、なぜ10年間も続けられたのでしょうか?

岡本 そもそも学生時代から「仕事はしんどいもの」だと思っていたから、体力的にも精神的にも辛かったけど、「仕事してるんだから当たり前だよね」と思っていたんです。

 転職したところでしんどいのは変わらないだろうから、だったら給料が良い今の会社にいたほうがいいと思ってました。優秀で優しい人たちばかりだったので、人間関係には全くストレスがなかったのも大きかったです。

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 それに、「外資系の投資銀行で働いている」って言うと「すごいね」と言われることも多くて。正直それが気持ち良かったし、その会社にいることがかっこいいとも思っていたから、しんどくても辞めようとはならなかったんです。

 

――お給料はいくらもらっていたのですか?

岡本 メインの担当をほぼ持っていない1年目で年収1000万円以上。退職した10年目の頃は2000万円以上はありましたね。でも、私は営業成績が特に良いわけではなかったので、私と同じ年次で営業成績が良い人は、もっともらっていたと思います。

――すごいですね。

岡本 「仕事はしんどいけど、これだけもらえるならまあいいかな」と思ってました。実際、お金で困ることはなかったですし。

「気づいたらダンボール5箱分くらい集めていた」会社員時代にボードゲームにドハマり

――でも、それだけお給料をもらっても使う暇がなかったのでは?

岡本 新人の頃はそうでしたけど、5年目のときに部署異動があって、夜7時くらいには帰れるようになったんです。そこから少しずつプライベートを楽しむ余裕ができて、会社とは関係のない友人と遊ぶことが増えていきました。

――お友達とはどんな遊びを?

岡本 その当時よく遊んでいた友人の一人が、「カタン」というボードゲームにハマっていて、私も一緒にやってみたんです。そしたら、すごく楽しくて。

 そこから、ボードゲームカフェに通ったり、自分でもいろんなボードゲームを買ったりするようになって、気づいたら、ダンボール5箱分くらいのボードゲームを集めていました。

 

――すごくハマったんですね。

岡本 当時、週4日はボードゲームで遊んでいましたね。仕事が終わったあとに友人の家に行って、夜10時から朝7時くらいまでボードゲームをして、そのままほとんど寝ずに仕事に行くこともありました。

――なぜ、そんなに夢中になったのでしょうか。

岡本 シンプルに楽しかったのが一番の理由ですね。頭を使うことや人と勝負をすることが好きで、ボードゲームはその両方を満たしてくれました。