光代 私は少しずつこの人に愛着が湧いてきてたけど、この人は愛情表現を全くせずに、ただいるだけ。半年くらいして「好きでも嫌いでもないなら、出て行ってください」と言いました。

 俺からすると、えっ、今まで付き合っていたんじゃないの? となるわけです。なんでそんな勘違いが生まれたんだろうって。

光代 いやいや、だって私はあなたの連絡先すら知らないんだよ。明日、ふらっとどっかにいなくなったら連絡の取りようがないわけ。

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結婚の決め手は「コンピューター占い」

――ますます、なぜ二人がずっと一緒にいるのか謎です。なんで結婚したんですか?

 これはいろんなところで言っているけど、コンピューター占いが決め手なんです。

光代 あのとき、バレンタインでどっかのデパートの地下で、3000円買ったらコンピューター占いが一回無料というキャンペーンをやっていたんです。あなたのためにチョコレートを買って帰ろうとしていたんだけど、そのついでで占いをやったんだよね。そうしたら「相性100%」と出て、係のおじさんも「こんな数字は初めて見た!」ってびっくりして、それで「あなた、今から帰ってこの人にすぐにプロポーズした方がいいよ」って言われたの。結果を見せたよね?

 

 見ました、見ました。それで俺が「いいよ」って言ったんだよ。

光代 違うよ。「別にいいよ」でしょ。いいよって「どうでもいいよ」でしょ。

 違うって。結婚でいいんじゃないってことですよ。

光代 私はそんなに軽くていいんだってびっくりしていた。あなた、ふざけたことばっかり言ってたでしょ。「君をファーストレディーにしてあげよう」とか言ってきたんだよ。「この人はアメリカ大統領にでもなるつもりなのか?」と悩んだよ。

 

 そんなこと言ったっけ? 全然覚えていないんだけど。

光代 ほら、適当だから忘れているんだって。まあ、15年後くらいに日本テレビで「太田光の私が総理大臣になったら…秘書田中。」が始まるからオチはつくんだけど……。

 ただ、太田とはいろんな音楽がどうしたとか、そういう会話はぴったりハマったんですよ。同世代だから聴いていた音楽が同じとか、いろんな本を読んでいるとか、そういうのは良かったんですけどね。だけど、結婚は断ってくるだろうと思ったら前向きだし、「よくわからないな、この人」と思うよね。親にも紹介してくれないしね。