今年8月に老舗芸能事務所「サンミュージックプロダクション」への移籍を発表した髙峰じゅりさん(21)。恋愛対象が同性であることをオープンにしながら、グラビアアイドルとして活動している。

 そんな彼女に、自身のセクシュアリティを隠さない理由やファンとの関わり、過去の恋愛遍歴について、ライターの徳重龍徳氏が詳しく聞いた。

髙峰じゅりさん

女性が好きだと明かすと、男性の反応は…

 髙峰さんが「女性が好き」だと自覚したのは小学生の頃だ。初めて告白したのは中学1年生の時で、相手は2歳年上の女性の先輩だった。絵を描くのが上手で、サバサバとしたボーイッシュな美人だったという。

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「初めて会ったときから『あっ、好きだ』って思いました。(告白したのは)先輩が卒業しちゃう直前です。LINEでやり取りしている中でもう好きっていう気持ちがすごくあふれちゃって、そのまま『好き』って送っちゃいました。『ごめんね。私には今、彼氏がいて。じゅりのことはかわいい後輩だけど、恋愛対象じゃないんだ』と言われました」

 母や祖母にも同性が好きであることを隠さずに伝えていたという髙峰さん。グラビアアイドルになってからも常にオープンなのは、「隠し事ができない性格」だからだと語る。

「本当に口を閉じていないと住所とかも言っちゃうんですよ(笑)。なので彼女ができたらファンのみんなにも報告、別れたら報告みたいな感じです。10代の頃に大阪のコンセプトカフェで働いていたんですが、女性が好きだと明かしても『ああそうなんだ。なんか男の子と付き合うよりも全然いいよね』『逆に本物の百合が見れてハッピー。尊い』みたいな感じでした」

 

「これでいいんだって思えた」同性愛者の女性からメッセージ

 10代で1人家を出てから撮影会のモデルを始め、グラビアアイドルになった現在も水着で人前に立つ仕事をしている髙峰さんだが、男性から性的な目線を向けられることに抵抗はないのだろうか。そう聞くと、意外にもこう教えてくれた。

「これを言うと嫌われてしまうかもしれないんですけど、私は自分が大好きな人間なんです(笑)。なので最初に水着になった時も『水着になった私、かわいい』くらいにしか思っていなくて」

 加えて、楽しく活動を続けてこられたのは自身のファンが「思いやりをもって応援してくれている」からだという。昨年行われた「ミスマガジン2024ベスト16ワイルドカード」がきっかけで、同じ同性愛者の女性からメッセージが届いたことも、嬉しい驚きのある出来事だった。

「『じゅりちゃんが女の子が好きって言ってくれていて、私もこれでいいんだって思えるのがすごい嬉しかった』と言ってくださって。今の活動をしていてよかったなって思いました。グラビアって男性にしか届かないものだと勝手に思っていた部分があったのですごく嬉しかったです」

 今年8月に事務所を移籍したタイミングで、名前も「やしろじゅり。」から「髙峰じゅり」へと改名した。17歳の時から付き合っていた同性の恋人との同棲を解消するなど、私生活も一転。演技のレッスンに力を入れ、新しい道へと踏み出すために努力を続けている。

 

 自分がマイノリティとして生きていることについて、あまり悩んだことがないという髙峰さん。だからこそ、同じ悩みを持つ人たちにとって、前向きな存在でありたいと考えている。

「自分はあまり悩んだことがない分、悩んでいる方の気持ちに寄り添えない時もあるなって思うんですけど、マイノリティとして悩んでいる方の方が多いと思います。例えば同じレズビアンの子が私を見て『こんなに何も考えずに生きててもいいんだ』って思ってもらえたら嬉しいなって」

写真=佐藤亘/文藝春秋

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 髙峰じゅりさんが16歳で家出して大阪の街を一人でさまよった体験や、7歳年上の同性の恋人との“依存”関係とその解消について、複雑な家庭事情など、さらに詳しいインタビューの全文は、

#1『「16歳で彼女を紹介したら、おばあちゃんが泣いちゃって…」“同性が好き”と公表したグラビアアイドル(21)が明かす“複雑な家庭事情”
#2『「7つ年上の恋人が働いてくれなくて、17歳で2人分稼いでた」“元・家出少女”のグラビアアイドル(21)が明かす、“極貧同棲生活”の収入源とは
#3『「グラビアって男性にしか届かないと勝手に思っていたけど…」“同性が好き”と公表したグラドル(21)が明かす、女性から届いた“うれしいメッセージ”

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