「私の何が周りの子と違うんだろう?」同級生から“ハーフ”と言われるように…
――容姿で悩むようになったのはいつ頃からですか?
エリ 小学生になってからですね。同級生から「ハーフ」と言われるようになって。当時はハーフの意味が分からなくて、「そうだよ」なんて適当に返していたんですけど、高学年になって、その意味を教わって。その時は、「両親は日本人だし、じゃあ違うわ」と思ってました。
でも何度も言われるので、「私の何が周りの子と違うんだろう?」と鏡をずっと見るようになって。鼻をぎゅっと潰してみたり、目を細めてみたりしたんですけど、自分では何が違うのか、当時はよく分からなかったです。
――小学生の頃には、男子からいじめも受けたそうですね。
エリ 「ハーフじゃん」みたいな感じでからかわれたり、見た目に関する言葉の暴力や差別を受けました。
高学年の頃には、いじめられている子をかばったら、今度は私がいじめのターゲットになってしまって。
私が触れたものに触れないようにしたり、私が座った椅子に座らないようにしたり、「バイキン扱い」されるようになりました。掃除の時間にゴミをなすりつけられたこともありましたね。
――ひどいです。
エリ もともとは男の子としか遊ばないくらい活発だったんですけど、いじめがきっかけで男性が苦手になった時期もありました。
両親にいじめを相談→「エリが可愛いからだね」と…
――いじめのことはご両親に相談したのですか。
エリ 家に帰って全部話していました。「今日こんなこと言われたんだ」って伝えると、両親は、「ああ、エリが可愛いから、からかわれてるんだね」と言ってくれて。
私が「ハーフ」と言われてることについても、「そんなことないよ、日本人にしか見えないもん」って私をなだめるような言葉をかけてくれましたね。
――周りから「ハーフ」と言われ続ける中で、ご自身は生い立ちについてどう考えていたのですか?
エリ 当時はまだ本当のことを知らなかったので、「両親は日本人だし、私は新しい日本人の顔なのかな」とか(笑)。
あとは、父が新潟の出身で、新潟には昔ロシア人が住んでいたと聞いたことがあったので、「私、隔世遺伝したんだ!」って勝手に自分の中で解決していました。

