「モデルの卵がいるよ」とホテルのVIPルームに誘われて…
――昔は派手な遊びも?
鼠先輩 昔は、いろんな人がいろんなとこに誘ってきました。「モデルの卵がいるよ」という誘い文句で、ホテルのVIPルームでの飲み会とか。
――フジテレビ問題で出てきた話のような……。
鼠先輩 あんな話が、普通にありました。行ったら女の子がいっぱいいて、高いワインを飲みながらでっかいモニターで一緒にマリオカートやって。奥に部屋があって、いろんな経営者が来て、ビジネスの話を進めたりね。俺? 俺に限って女の子とどうのこうのはないよ。誘わないし、向こうだってイヤでしょ、こんなパンチパーマ。でも歳を取ってからは、嫌な、無駄だなと思う酒の席には絶対行かなくなったね。
――無駄っていうのは。
鼠先輩 学びのない、自分にとってプラスにならないところ。コロナ禍、自分と見つめ合う時間が増えて、時間は有限だなとつくづく思った。今は何らか仕事に繋がるとか、何か得るものがある場所しか行かない。ただ騒ぐだけの、時間だけ溶かすようなところに行くぐらいなら、家で飲んだり、好きな映画見たりするほうがマシ。
――飲み会に行きたくないZ世代のような域に。
鼠先輩 そうかな(笑)。その代わり誰も誘ってくれなくなるけど、それでもいい。行きたいところだけ行けばいいんだよ、本来的に。
「今の当たり前」を引きずらない
――昔の芸能活動について、後から批判されてしまうケースもありますよね。
鼠先輩 今の当たり前は、将来の当たり前じゃない。変わるのが当たり前です。だって、200年前は江戸時代だったんですよ。ちょんまげして刀とか、今やありえないでしょ。ほかにも、今年は終戦80年ですけど、80年前は日本も戦争してたんだよ。言葉遣いもファッションも、価値観は全部変わっていくもの。だから、「今の当たり前」を引きずっていると、当然置いてけぼりにはなりますよね。
だから、今の価値観で昔のすべてを断罪するのも違うと思う。だってそんなこと言い始めたら、コンプラが厳しくなる前のタレントはほとんどテレビ出れなくなる。俺も、昔は「お姉さん可愛いですね」とか普通にやってたもん。でも、今は絶対ダメじゃん。
――そういう状況って、やりにくいと思いますか?
鼠先輩 コンプライアンスの名を借りて、ちょっとした言動が問題視される時代になってきたのは事実だと思います。SNSでは正義を振りかざそうとする人も多いしね。
もちろんSNSは、今まで黙るしかなかった人が声を上げられるという意味では、 いいところもあると思います。問題になって、整備されてを繰り返して、また新しい「当たり前」が広がっていくのだろうと思います。

