大手家電量販店のノジマが、横浜F・マリノスに出資するかが注目されている。マリノスは日産自動車が株式の約75%を保有。“日産の顔”とも言える存在だ。だが日産は昨年度、6700億円を超す最終赤字に陥った。エスピノーサ社長は聖域なきリストラを進めており、マリノスも俎上に載せられていた。

「保有株式を完全売却する方向で、年内にも候補先を絞り込む予定だった。ノジマはその有力候補の一社でした」(取引先銀行幹部)

ノジマは横浜に本社を置く(公式HPより)

 そして10月1日、ノジマの野島(ひろ)()社長(74)が買収の打診を受けたと認め、「正式にオファーがあれば検討する」と明言したのだ。

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 ノジマは野島氏の父・廣久氏が創業した。本社は横浜市で、25年3月期の売上高は過去最高を記録。家電量販店業界では、ヤマダホールディングスに次ぐ2位に浮上した。

中大卒でゴルフ好きな野島氏 ©︎時事通信社

「野島氏はアイディアが豊富。毎年、社長主催でクルーズ船などを貸し切っての社内婚活イベントも開催。コロナ禍には業績が悪化している航空会社から出向を受け入れた。予想だにしないことを仕掛けてくるため、業界で『宇宙人』と呼ばれる」(家電業界関係者)

この続きでは、アイディアマンとして知られる野島氏が過去にしかけた買収の数々や失敗、日産の方針転換について報じている〉

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