中村 健ちゃんは役柄と同様、素直な良い方ですよ。
阿川 映画にはオメダの妹・真弓を演じた岡田奈々さんも出てらっしゃるそうで。ドラマの撮影時はまだ高校生だったんですってね。
中村 その奈々ちゃんが今66歳ですから。今なお可愛いですよ。
阿川 みなさんお元気でよかった。
中村 本当ですよね、みんな生きててよかった。映画は撮り終えたので、もう何があってもかまわない(笑)。
素直に『はい』って引き受けちゃった
阿川 映画はいつ撮影したんですか。
中村 今年の春に撮りました。実はつい3日前に編集を終えたばかりなので、今達成感でいっぱいなんです。
阿川 おめでとうございます、監督! 中村さんが今作の監督なんですって?
中村 去年鎌田さんとプロデューサーと会った時に、「雅俊、お前が監督をやれ」と言われて、素直に「はい」って引き受けちゃったんです。
阿川 監督をやるのは初めてですか。
中村 これまで2度経験があるんですが、映画は初めてです。もともと、どういうカット割りにするか、役者の動きはどうするかとか演出への興味があって。密かに「自分に合ってるんじゃないか」って思ってたんです。あと役者自身の気持ちがわかるアドバンテージもあるな、と。
阿川 気持ちがわかる分、信頼感が生まれやすいって言いますよね。
中村 撮影の終盤になって、やっぱり監督には人格が必要だと気づきました。役者やスタッフが付いていけなくなったら終わりですから。最初の頃はやらなきゃいけないことに夢中でその余裕がなくて。
〈この続きでは、監督としての苦労やコンサート活動への思い、檀ふみとの撮影秘話、「ファンクラブ会員が8割減った」という結婚の裏話を赤裸々に語っている。現在配信中の「週刊文春 電子版」および10月9日発売の「週刊文春」で対談記事の全文(7000字超)を読むことができる〉

