「再放送は大変有難いと思いますし、観ていると、あ、そういうところにドラマを絞って書いていったのかと、当時の僕自身の心情の揺れ動きというのがわかるし、新鮮だったなと感じることが多くて、いろいろと勉強になりますね」

 1981年放送のフジテレビの名作ドラマ『北の国から』。今年8月、全24話が関東ローカルで再放送された。

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『北の国から』(フジテレビ、1982年)(FODより)

25年ぶりの再放送、倉本聰氏の受け止めは…

 2000年から実に25年ぶりの地上波再放送。これを皮切りに全国の系列局で再放送の動きが爆発的に広がっている。10月6日時点で再放送がスタート、もしくは決定した局は9局17都道県にのぼる。10月6日からは舞台となった北海道でも再放送がスタートした。

 生みの親の脚本家・倉本聰氏(90)は、この動きをどう受け止めているのか。富良野市のアトリエで「週刊文春」のインタビューに応じ、「北の国から」誕生秘話と撮影の裏側、そしてかつての盟友である日枝久元フジ・メディア・ホールディングス取締役相談役への想いなどを70分にわたって明かした――。

富良野市のアトリエで取材に応じた、脚本家の倉本聰氏 ©文藝春秋

 2002年にスペシャル版も終了。だが倉本氏にはその後も生き続ける黒板家を再びドラマにしたいという思いがあった。