単純な落としどころはない、世界の見方を変えてくれる作品

――『スキャンダルイブ』のキャラクターは、まさにマーブルな人物造形だと思います。回を重ねるごとに新たな顔が見えてきて、簡単には善悪に振り分けられない。

柴咲 「悪とされていたものは実は善でした! 以上、終わり! スッキリ!」という単純な落としどころではありませんからね。観る人それぞれに判断を課すというか、「あなたならどうしますか?」と問いを提示する物語かなと思います。

――自分の価値観まで揺さぶられるドラマだと感じました。

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柴咲 これまで疑いもしなかった大前提、常識を覆す力がありますよね。ひとつのスキャンダルから物語が始まって、その真相を追ううちに、問題の裏側や根幹まで露わになっていく。「それすらも刷り込まれていたのか!」と世界の見方を変えてくれる作品です。

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デビュー前から聴いていたKICK THE CAN CREWとの共作

――ドラマに寄せ切って作詞されたという主題歌「Awakening(feat. LITTLE)」についても伺えますか? 「KICK THE CAN CREW」のラッパー、LITTLEさんによるラップも聴きどころです。 

柴咲 LITTLEさんの世界観を打ち出した、畳みかけるような高速ラップ、最高ですよね。実は私、10代の頃からジャパニーズヒップホップが好きで。それこそ芸能界デビューする前からKICK THE CAN CREWさんの曲を聴いていたんです。それがまさか、フィーチャリングとしてご一緒できる時が来るなんて。「長くやっているとこんなご褒美があるんだなぁ」と喜びをかみしめました。

「Awakening(feat. LITTLE)」が収録されたEP『邂逅』「ユニバーサル ミュージック提供」

――素敵なお話ですね。ラップはLITTLEさんが、メロディーラインの作詞は柴咲さんが書かれたのでしょうか?

柴咲 そうですね。共作というかミックスというか、自分のパートは自分で書く、というスタイルで。ほぼ同時進行で、特に示し合わせたわけでもなかったのですが、LITTLEさんが書き上げてくださったリリックが私の詞とすごくマッチしていて。「同じ方を向いて書けていたんだな」と嬉しかったです。