ギャルとして活動していて「モヤモヤ」すること

らん やっぱりありますね。「頭が悪そう」とか「礼儀がなってなさそう」とか、思われやすいなって。例えば、撮影で初めてお会いした方に挨拶したり、敬語を使ったりすると「ギャルなのにしっかりしてるね」と言われることがあるんです。私にとっては当たり前のことなのにな、とちょっとモヤモヤしてしまいます。

 でも、だからこそ、ちゃんとしなきゃいけないって。当たり前ですけど、ギャルにだっていろんな人がいます。外見と中身は関係ないということを、少しずつ広めていきたいですね。

――『egg』の専属モデルになって、約2年が経ちました。「モデルの世界は厳しい」と聞くことも多いですが、大変だったことはありますか?

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らん 大変というか、上下関係はしっかりしているなと思います。でも、私としてはそこまで大変だと思ったことはなくて。元々、親から「目上の人には敬語を使う」とか、「上下関係を大切にする」と厳しく教えられてきたので、そこはスムーズに馴染めました。

親から厳しくしつけられたからこそ、ギャルに対する偏見には思うところもある ©平松市聖/文藝春秋

――憧れのギャルモデルになってみて感じている、この仕事の「楽しさ」はなんですか?

らん もう、全部楽しいです! この仕事なら、ファッションも、メイクも「自分が好きなこと」を貫けますから。たま~に他の系統も試してみたくなるんですけど、「やっぱり私は平成ギャルが一番好きだな」と思います。そして、そんな私を好きと言ってくれる人たちがいる。それは、本当に幸せなことだと思っています。

目指すは「ギャルモデルのトップ」

――『egg』専属モデルとしても忙しいかたわらで、クロス屋さんの仕事や、飲食店のアルバイトもこなされています。かなりハードにも見えますが、らんさんの原動力には何があるんでしょう。

らん 「ギャルモデルのトップ」になるためには、撮影がないときでも、身の回りはしっかりしていたいですし、そのためにはやっぱりお金が必要です。もちろんお金だけではなく、ここまで育ててくれた親にお礼がしたいという思いもありますけど、とにかく一生懸命働いています。

ギャルモデルのトップを目指し、ハードに働く ©平松市聖/文藝春秋

――「ギャルモデルのトップ」とは、どんなモデルですか。

らん 100人中100人が「ギャルモデルって言ったら、らんちゃんだよね」と言われる存在ですかね。今で言うなら、ゆうちゃみさんやみちょぱさんのような。そのためには、モデルとしての実力はもちろん、トークとかタレント面の技術も磨いていかないといけないし、まだまだやることはたくさんあるなって思っています。

 最近「らんちゃんのコーデを真似しました」と言ってくれる方が増えてきて。私を通じて平成ギャルが広まっているなって実感できて、すごく嬉しいんです。これからも、トレンドはどんどん変わっていくと思います。「平成ギャルなんて時代遅れだよ」と言われるかもしれない。でも、私は自分の「好き」を信じたいし、貫きたい。その先に、私の目指すギャルモデルが待っているんじゃないかな、と思っています。クロス屋のお仕事もとても楽しいので、できる限り両立しながら頑張っていきたいですね。

最初から記事を読む 〈小学生ギャル→職人ギャルに〉「ネイルが仕事中に折れることもあります」多いときは週6で建築現場に…『egg』専属モデルの中卒ギャル(17)が明かすハードすぎる日常

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。