ギャル雑誌『egg』の専属モデルとして活動するかたわら、多い時には週6日、現場仕事である建物の内装を仕上げる「クロス屋さん」で働いている「らん」さん(17)。さらに飲食店でのアルバイトもこなし、毎月10万円ほどを実家に入れているという異色の「真面目な職人ギャル」だ。
らんさんは、昨今増えている「平成ギャル」の第一人者でもある。自身の平成に対する思いや、ギャルとして活動する上で楽しいこと、モヤモヤしていることなどを聞いた。(全3回の3回目/最初から読む)
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「うさギャル」「超ハッピーギャル」……多様化するギャル業界
――らんさんは現在、盛り髪に肌を焼いた「平成ギャル」として活躍されています。ギャルにもさまざまなジャンルがありますよね。
らん ありますね。うさぎが好きな「うさギャル」とか、とにかくポジティブな「超ハッピーギャル」とか。最近は、私みたいな平成ギャルが増えてきました。
――らんさんは、もともと「平成」が好きだったんですか。
らん はい。お母さんの影響もあって、昔から平成に関するものが大好きでした。肌を焼いて、盛り髪をして「アルバローザ」の服もよく着ていましたし。でも、当時は単に好きという思いがあっただけで、それが「私らしさ」だと気づいていませんでした。
『egg』の専属モデルになるための面接も、全部で3回受けたんですけど、最初の2回は「きれい系」のギャル服を着て行ったんですよね。特技や強みを聞かれても、うまく答えられなくて、面接を受けた3人のうち、私だけが落ちたこともありました。今振り返ると、私らしさがあんまりなかったなと。
それで、3回目は「平成ギャル」を全面に出そうと決めました。髪型や服装を平成っぽくするのはもちろん、昔の『egg』を読み込んだり、お母さんやお父さんに平成の話を聞いたり。当時のドラマや音楽も研究しました。「平成ギャルでは誰にも負けない」って気持ちで臨みました。
