今年の6月14日、前立腺がんで逝去した医療ジャーナリストの長田昭二氏。長田氏は死の直前まで、自身の闘病を綴る「僕の前立腺がんレポート」を文藝春秋PLUSに連載していた。長田氏の死去後、主治医に行ったインタビュー記事と、長田氏の連載の中から代表的な記事を厳選して紹介します。[全10記事]

「毎月外来で“ネタ探し”している雰囲気もありました」闘病記を書かれる主治医の気持ち〈番外編〉

医師・小路直氏「病状からいって『治っていく』というより、『病気が進んでいく』状況を書くことになるので、『これは大変なことに巻き込まれてしまったな』と。ただ、長田さんには、それまでも新たな治療法を導入した際に…」… 

前立腺がんで亡くなった長田さんの「生死を分けたもの」は何か?〈番外編〉

「――前立腺がんは『治る』『放置しても大丈夫』という印象があります。実際に前立腺がんになっても長生きしている方は多い。そういう方々と長田さんを分けたものは、最終的に何だったのでしょうか?」… 

貧血で階段が上れない…がん末期の体調不良は突然やって来た〈化学療法も中断、在宅医療に移行〉※遺稿

この建物(注:長田氏の自宅マンション)は、4階建てで、エレベーターがない。僕の部屋は3階なので、これまで何の苦労もなく階段を上り下りしていた。ところが、階段を上り始めてすぐ、異変を感じたのだ。『足が動かない……』」… 

「生存期間が数カ月短くなっても構わない」主治医が勧める骨転移治療“ラジウム223”は断ることにした

これ(注:ラジウム223)をやればほぼ確実にPSAを下げられるとのことだが、副作用として『だるさ』がほぼ必発だともいう。いまあるだるさで手一杯のところに、さらにだるさを上乗せされたら、とてもじゃないが…」… 

前立腺がん 余命半年だから伝えたい10の教訓〈特別編〉

(1)PSA「4」を超えたら画像検査「前立腺がんは、進行して骨転移でもすれば痛みが出るし、がんの場所が尿道近くなら尿や精液に血が混じることもある。だが、基本的に早期では無症状だ。つまり早期で見つけるには、腫瘍マーカー『PSA』に頼るしか…」… 

末期がん「おひとりさま」でも大丈夫

長田昭二

文藝春秋

2024年11月20日 発売

余命宣告後に振り込まれた大金900万…生前給付金「リビングニーズ」とは何か?

「今回支払われた保険の種類は「変額保険(終身型)」というものだそうだ。変額保険とは、特別勘定の資産の運用実績に基づいて、死亡・高度障害保険金額が変動(増減)する終身保険のことで、運用実績にかかわらず…」… 

「体が鉛のように重くなる」がん患者の“だるさ”は、なぜ他人に伝わらないか?

「体調を問われて、『だるいんです』と答えると、『ああ俺も年齢のせいか最近だるくて仕方ないんだよ』と明るく答える人がいる。そのだるさと僕のだるさはレベルが違うんだよ……と思うのだが、我慢する。一般的に、だるいからといって仕事を休んだり…」… 

手術、抗がん剤、放射線治療で年間医療費114万2725円! その結果、腫瘍マーカーは好転した

「がん治療が始まってから、病院で支払う金額に『万』の単位が登場することは珍しくなくなった。ちょうど青色申告の時期ということで税理士さんに出す領収証の仕分けをしていた。2023年の1年間で、僕が東海大学病院に支払った医療費は…」… 

ホルモン治療の副作用で変化した「腋毛・乳房・陰部」のリアル

「男性の体から男性ホルモンを抜いてしまうと、当然のことながら『男性らしさ』が減退していく。僕の場合、最初にその変化に気付いたのは『腋毛』だった。ホルモン治療開始から3~4カ月が過ぎた頃、腋毛が無くなっていることに気付いた」… 

抗がん剤を「休薬」したら筆者の身体に何が起きたか?

「男性の体から男性ホルモンを抜いてしまうと、当然のことながら『男性らしさ』が減退していく。僕の場合、最初にその変化に気付いたのは『腋毛』だった。ホルモン治療開始から3~4カ月が過ぎた頃、腋毛が無くなっていることに気付いた」… 

医療ジャーナリストのがん闘病記

「がんが見つかってから、特に転移を許してからの2年間、自分の経験したこと、その時々に考えたことをつまびらかにすることで、後に続く同じ病気の人たちに適切な判断をするための知識を持ってもらいたいと思う」… 

文藝春秋

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