「ミャクミャク、なぜ人気?」という記事が7月にあった(読売新聞)。

 大阪・関西万博のキャラクター・ミャクミャクが気持ち悪い、怖いという当初の評価から人気が上がったのはなぜか。「慣れ」によって前向きな捉え方が生じるとか、みんながグッズを持っていると自分もほしくなる「バンドワゴン効果」ではないか?など専門家がコメントを寄せている。これって「始まってみたらやっぱりやって良かった」という万博へのムードそのものに似てないか。

大阪・関西万博でのミャクミャク ©CFoto/時事通信フォト

 しかしやっぱりミャクミャク怖い……とザワザワしたことがあったので報告したい。

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自民幹部が「あの時の借りを返してほしい」と迫り…

 現在、自民党と維新の連携が進んでいる。そもそも維新は結党の目的が自民党の補完勢力になることだったと日刊スポーツ「政界地獄耳」はあっさり書いている。「野党の改憲勢力が必要と、改憲時には公明党が離脱するだろうから、その時のための政党としてつくられたと多くの自民党議員は思っている」と。こうした維新キャラは多くの人も薄々感じていただろうが、今回の交渉で見逃せないのがこちらだ。

「自民と維新の接近には、大阪・関西万博が影響しているとの見方もある」(毎日新聞10月16日)

 なんと万博の登場である。万博の会場建設費は当初見込みから約1.9倍となる最大2350億円に膨らんだ。これを誰が払うかと言えば「国、大阪府&市、経済界」の3者で3分の1ずつ負担する大原則があった。ところが国の負担はさらに増えてしまった。

 なので連携を巡る水面下の交渉で、自民幹部が「あの時の借りを返してほしい」と迫り、維新側が応じたという。自民関係者は「野党連合になびかないことで、維新が借りの清算をしたということだ」と語っている。カネがかかりすぎた万博は政治の取引に使われたというわけだ。

 こうなると万博とはなんだったのか?という再考が必要ではないか。たとえばこんな記事が2月にあった。

「交通手段限られる夢洲を会場にした理由は何か、万博誘致担った松井一郎・前大阪知事に聞く…開幕まで2か月」(読売新聞オンライン2月13日)