「統一」を一つ一つ消している
北朝鮮は「板門閣」付近にいくつも建てられていた碑石をすべて撤去したという。これについて韓国政府消息筋は「すべての碑石には統一関連の文言が書かれていたと把握している」と伝えた。金正恩氏は、「統一」に関連する資料や文句などを祖父の金日成時代から父親の金正日時代まで、一つ一つ消していると言われる。
これに対し在日朝鮮総連所属の在日朝鮮人たちの多くは、金日成時代から続いてきた「統一」を捨てたことについて、混乱しているという。
トランプ氏はマレーシアのクアラルンプールで開かれる東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議に出席した後、10月27日~29日に日本を訪問し、29日から韓国に滞在するという日程で、韓国政府と調整しているとされる。
「今回の会合は条件なしの場という方針で、次の会談の日付や場所を決めるだろう」(前出の北朝鮮消息筋)
「核放棄はない」と、北朝鮮がこれまで強固に主張してきたように、今回の会合ではアメリカまで飛ばせるような大陸間弾道ミサイル(ICBM)だけを議題にして、非核化問題には触れない可能性もある。そうすれば、日本と韓国など周辺国にとっては最悪の状況となるだろう。
トランプ氏は2019年6月、主要20カ国・地域(G20)首脳会議に出席後、SNSで金正恩氏に呼びかけた後に韓国に飛んできて、板門店の軍事境界線を挟んで金正恩氏と握手し、南側(国連側)の施設で会談した。
2025年9月3日に中国の戦勝80周年記念パレードに出席し、中国の習近平国家主席とロシアのプーチン大統領と肩を並べ、歴史的な3ショットを世界にアピールした金正恩氏。たとえ条件なしの対話だとしても、板門店でトランプ大統領と握手するショットを収めるのは無駄ではないと考えるかもしれない。
