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「恋愛や性の相談が300件」 ツイッターで話題のTENGA女性広報に話を聞いてみた

西野芙美さん・工藤まおりさんインタビュー

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女性の「アダルトグッズを使うきっかけ」1位は?

―― 御社ではかわいらしいルックスの「iroha」など、女性向けグッズもたくさん出されています。仕事を通じて女性の性へのタブー意識を感じることはありますか。

2015年発売の「iroha+」シリーズ

工藤 ありますね。アダルトグッズに興味あるけど、ちょっと怖い、どこで買えばいいのか分からない、というような声を聞きます。

西野 女性向けアダルトグッズ市場って、ヨーロッパやアメリカでは男性向けの市場よりも大きいんですよ。女性たちが自分で買うという文化が非常に根付いているんです。

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 日本では、女性が自分で自分の体を知ることや、性に対して能動的になるということはいけないことだ、というメッセージを、女性がメディアや周りの人のちょっとした言動から受け取っているのかな、と感じます。

 

西野 弊社のirohaブランドで取ったアンケートで、まだアダルトグッズを使ったことがない方に「どういったきっかけがあればアダルトグッズを使いますか?」という質問したことがあります。一番多かった答えは、「男性パートナーから提案があったら」でした。

―― 「男性パートナーから提案」! それは提案する側もなかなか勇気がいるかも……。

西野 本当は、パートナーと、たとえばネットショップを一緒に見て選ぶっていうのが一番だとは思うんです。

工藤 いきなりあげたら引いちゃう方もいるから、あげる前に、雑誌とか読んで「こういうのがあるみたいなんだけど」とさりげなくヒアリングしてみるとか。買うのは躊躇するけど、もらったらうれしい商品と言われるので、「これなら使ってもいいかな」っていう“言い訳”を私たちのほうが作ってあげられるようにしていきたいなと思います。

―― アダルトグッズに挑戦してみたい、という女性におすすめの商品はありますか?

2016年発売の「iroha stick」

工藤 先ほど言及したアンケートで、「1000円ぐらいの手ごろな商品があれば使いたい」という回答も非常に多かったんです。そこで、1200円(税抜き)の女性向けグッズ「iroha stick」を展開しましたが、これは1年強で8万本売れました。

―― 大人気ですね!

西野 海外だと2万円、3万円するバイブレーターなども多いんですけど、日本はそもそもグッズにお金をかける習慣がないので、まずは親しみやすいところからトライしてもらうという感じですかね。