これまでで最も過酷だった現場は?

──これまでで最も印象に残っている現場はありますか?

山田 私たちのYouTubeで最も再生回数が多い動画の現場ですね。50代の男性から「部屋に入ることができなくなった」と依頼があって伺ったところ、ドアを開けたら天井まで荷物が積み重なっていて……。

石田 今でもメンバーで語りぐさになってますね。それも「あの現場ヤバかった」を通り越して「もうエグかった、マジで」って感じでボキャブラリーを失ってます(笑)。

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──どれほど大変だったのでしょうか?

山田 だいたい依頼があっても1日で終わる作業がほとんどなんですが、このケースは関東のスタッフ総出で丸4日間もかかりました。暑さ、臭い、ゴキブリの多さ、物量──全てが半端じゃなかった。人力だけではできない作業が詰まっていて、作業的な部分も含めて本当に印象深いですね。

石田 全員が筋肉痛になったんです。この仕事、みんなある程度慣れているので、普通は筋肉痛になんかならないんですよ。でもあの現場は違った。中腰での作業が続いて腰が痛い、階段作業で体も痛い。毎朝、起きた時の疲労感が本当にヤバかったです。スポーツでいう強化合宿に行ったみたいな感じでしたね。

 直近だと、ゴキブリの巣みたいなものができている物件も、印象的でした。

——ゴキブリって巣を作るんですか。

石田 あまり詳しくないので厳密に「巣」なのかは分かりませんが、風呂場を片付けていたら、排水溝にゴミが詰まっていたんです。それ以外にも、腰くらいまでゴミが積み重なっていたのでどかしていったら、ゴキブリが何匹もいて。

 これくらいならよくあることなんですが、排水溝の中身をかきだしていくと、10匹くらいが一気にワーッと出てきて、さらに下にいくとどんどん出てきて……。

——石田さん、ゴキブリは平気なんですか?

石田 仕事中は全然大丈夫です。なんなら軍手で直でつかめます。でも、自分の部屋に出てくると普通に嫌ですね(笑)。この間も、ベランダに出現したときは5秒くらいフリーズしてしまいました。