――ちなみに、パートナーはどんな方なのでしょうか。

かおり 旦那は私と真逆の人間で、お金がなくても、ずっとニコニコしているんですよ。そして、旦那の周りにいる人達も同じような感じなんです。30代で夢を追いかけながらアルバイトをしているとか、これまでの私の価値観からすると、考えられませんでした。でもみんな、毎日楽しそうなんですよね。

 一方で私は、大企業に入って社会的信用も経済力もあるのに、いまだに虚無感を抱くことがある。これは何なんだろうと自分なりに考えた結果、「お金」じゃなくて「愛」の貯金額の差なんじゃないかって。

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今年7月にパートナーと結婚した(東堂かおりさんのInstagramより引用)

「生きる上でお金は絶対に必要だけど…」年収4000万円の外資系OLが考える“豊かさ”とは?

――愛の貯金額?

かおり 例えば、親の愛情。お腹の中にいるときから「無償の愛」を注がれ続けてきた人たちって、愛の貯金がものすごいことになっている。愛で心が満たされているから、人の持っているものを見て嫉妬しないし、身の丈にあわないような物はそもそも欲しがらないんですよね。それに、お金がなくても人生楽しそう。私の旦那が、まさにそういう人なんです。

 もちろん、生きる上でお金は絶対に必要だけど、収入や貯金額があればあるほど豊かである、とも言えないのかなって。

――ご自身はお金と愛、子どもにはどちらの貯金を積み立てていきたいですか。

かおり もちろん、どっちも大事です。でも、まずは愛の貯金があってこそ、お金をかける価値が生まれるのかな、と思っています。

 小さい頃からお金をかけてインターナショナルスクールに入れたり、たくさん習い事をさせたりすれば、技術は身につくかもしれません。でも、そこに親の愛が感じられないと、生きる力にはならないんじゃないかなって。

 どれだけ英語が上手でも、どれだけ勉強ができても、「これができて、何の意味があるんだろう」と思わせてしまったら意味がない。

 

――では、どんなことで子どもの愛の貯金を増やしたいと思っていますか?

かおり いろいろありますけど、一番は私達夫婦が仲良くあり続けることですかね。それが、私たちが子どもに贈れる最大の愛だと思っています。