自民と維新の連立が成立し、高市内閣が発足した。維新は大臣を出さなかったが、遠藤敬国対委員長が首相補佐官に就任した。
維新の政権入りを“創業者”である橋下徹氏は、どう見ているのか?
「文藝春秋」12月号のインタビュー(聞き手・青山和弘氏)では、大阪府知事でもある吉村洋文代表への期待が熱く語られるとともに馬場伸幸前代表への厳しい批判が展開された。
「大の大人が誕生日会」馬場氏のザ・自民党スタイル
「まず前提として馬場さんは、人は良い人です。人間関係破壊のプロである僕でも、ここの配慮はさせてください(笑)。ただし日本の政治を左右し得る公党の代表だった馬場さんについては厳しく批判していきます」
という前置きの後、「馬場イズム」≒「ザ・自民党スタイル」への厳しい言葉が次々と繰り出された。
「政策を是が非でも実現させたいという熱量はないのに、とにかく議席を増やして、野党第一党になりたい。その目的は、永田町で『存在感』を示すこと。このザ・自民党スタイルだから、自民党と同じように、ルールなき飲みニケーションに明け暮れ、大の大人が誕生日会を開いて集まったり、国会議員の中での上下関係を、古株か新人か、しっかりと飲みニケーションに付き合うかどうか、はたまた金をくれるかどうかで決めていったりする」
「2022年に馬場さんが代表になってからの維新国会議員団は、永田町での権勢拡大が自己目的化し、それが政策実行のための手段に過ぎないことを忘れてしまった」
政策実現のためには吉村イズムへの転換が必要
そして、維新が今後、最優先課題とする副首都構想や社会保障改革などを政権で実現できるか否かは、馬場イズムから脱却し、政策実行を第一に考える吉村イズムに転換できるかに懸かっていると橋下氏は語った。
それでは、吉村代表が連立にあたって、ぶち上げた「議員定数削減」が実現できなかったら、維新は連立を離脱するのか?
その質問に対する答えは、驚くべきものだった――。
橋下徹氏が自民と維新の連立について語ったインタビュー「維新は吉村イズムを貫徹しろ」は、月刊文藝春秋2025年12月号及び、月刊文藝春秋のウェブメディア「文藝春秋PLUS」に掲載されている。


