宮内庁は9月30日、「ヒゲの殿下」として知られた寬仁親王(2012年に薨去)の第一女子・彬子さま(43)が、当主不在となっていた三笠宮家の当主となり、信子さま(70)が同家を一人離れて「三笠宮寬仁親王妃家」を創設、当主となると発表した。

 ジャーナリスト秋山千佳氏と「文藝春秋」編集部の取材に、双方の関係者が重い口を開いた。

彬子さま ©文藝春秋

百合子さまの薨去をきっかけに母娘の当主問題が浮上

 彬子さまは、ご自身が執筆された英オックスフォード大学マートン・コレッジでの留学体験記『赤と青のガウン』(PHP研究所)が現在発行部数38万部を突破。「徹子の部屋」(テレビ朝日)にゲスト出演されたり、「彬子女王のオールナイトニッポンPremium」(ニッポン放送)でラジオパーソナリティを務められるなど、公務のほかにも活躍の幅を広げられている。その母である信子さまは、現在自民党副総裁である麻生太郎氏の実の妹だ。

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 母娘の当主問題が浮上したのは昨年11月、三笠宮家の当主だった百合子さまが薨去されたのがきっかけだった。

信子さま ©文藝春秋

 取材班は、宮内庁が今年6月内々に作成し、彬子さま、信子さま双方に提示された文書を入手した。「百合子妃殿下薨去後の三笠宮家及びご家族のあり方について(案)」と題されたその文書には、彬子さまが三笠宮家を継承することが記載され、別の項目には、「信子妃殿下は、現在一員となっている三笠宮家から離れ、独立の生計を営むこととする」という一文があった。