からあげを食べたい。

 いまや、からあげは日本人の国民食といっていいのではないか。定食屋では絶対定番おなじみメニューだし、専門店も増えてきた。それでいて各家庭にはそれぞれの秘伝のレシピがあったりする。

 ベースは誰が見てもわかるほどに統一されていて、その実は千差万別。ラーメンもギョウザもからあげも、こうした類いの食べ物は国民食になるべくして、といったような存在なのだ。

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 そんな中でもすっかり定着しているご当地からあげといえば、中津からあげだ。中津といっても大阪梅田の隣の駅のことではなくて、九州は大分県にある中津である。さっそくからあげを食べに、飛行機に乗って中津に行こう。

大分県“ナゾのからあげの終着駅”「中津」には何がある?

大分県“ナゾのからあげの終着駅”「中津」には何がある?

 中津は大分県北部、周防灘に面する町だ。玄関口のターミナルは日豊本線の中津駅である。

 大分県内ながら時間的には北九州市の小倉駅が近く、特急「ソニック」ならば30分ちょっと。九州最大のターミナル・博多駅からも1時間30分ほどで着く。

今回の路線図。大分県と福岡県の県境ギリギリに位置する中津駅は、日豊本線の終着駅の一つである。

 交通の便やらもろもろを考えると、福岡空港から中津を目指しても悪くない。

 そんなこんなで頭の中をからあげでいっぱいにして、よだれ滴る特急「ソニック」で中津駅。県境の山国川を渡るとすぐに、中津駅に到着する。

 特急も停まる大分県北の主要駅、さすがに立派な2面4線の高架駅だ。