維新の藤田文武共同代表としんぶん赤旗の件。特に気になっていた点を取り上げた記事はこちらだ。

・赤旗記者の名刺投稿した維新・藤田氏 専門家「犬笛行為に該当も」(毎日新聞)

今年8月に共同代表に就任した藤田氏 ©時事通信社

記者の名刺を自身のXに投稿

 まとめると、しんぶん赤旗日曜版は10月29日配信の電子版で、藤田氏による「税金還流」疑惑を報じた。藤田氏側が公設秘書の会社に税金を原資とする多額の資金を支出していた、と指摘する内容だった。これに対して藤田氏は「すべて実態のある正当な取引」と反論。質問状に対する回答が記事に反映されていないとし、記者の名刺を自身のXに投稿した。

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 そのあと赤旗は(1)取材活動への重大な妨害、威嚇行為(2)個人情報の無断公開によるプライバシー侵害――の2点を問題視し、対応を求めていた。

 専門家は記事中で(2)についてはプライバシー権の侵害には「当たらない」との見方を示した。記者は匿名性がある仕事ではなく、記者の名前や所属部署について「プライバシーの合理的期待があるとは言えない」ためだという。

 では(1)はどうか。

 藤田氏が記者の名刺をXに投稿したのは、自身にとって不都合な記事を出された直後だった。その経緯を踏まえれば別の観点からも問題点が浮かぶという。「記者への攻撃や嫌がらせを意図した『犬笛』と見ることができます」。

「犬笛」とは影響力のある人物が一言呼びかけると、多数の人々が扇動される現象だ。「業務妨害や名誉毀損に相当する行為を誘発した、少なくとも認容していたとして、場合によっては藤田氏の行為が違法性を問われる可能性があります」と専門家は話している。

 さらに、今回のケースは「品位」「倫理観」が問われる話であり、支持者らを煽るのは「下品」で、「それが果たして政治家としてあるべき姿なのか」という別の識者のコメントも載っていた。