国語辞典編纂者の飯間浩明さんが“日本語のフシギ”を解き明かしていく人気連載「日本語探偵」。その中でも編集部のイチ押し記事を掲載します。なお、現在までの記事は全76回に及び、新規会員登録(300円)ですべて読むことが可能です。[全8記事]
【や】「安らかに眠る」炎上 原因は語感の変化にあり
インフルエンサーの希空(のあ)さんが、夏に生まれたばかりの妹を抱いた写真を公開しました。そのことを10月7日にTBS NEWS DIGが配信したところ、炎上を招いてしまいました。記事タイトルが…

【あ】「喘ぎ声」と聞いて変な想像する必要なし
米の価格の高騰を受け、政府は備蓄米を流通させる政策を進めています。SNSでも米価に対する不満の声は多く、ある投稿では〈国民の喘(あえ)ぎ声〉という表現が使われました。これが本筋とは…

【げ】「言語化」が定着 これも時代の要請か
毎年注目される「新語・流行語大賞」とは別に、辞書編纂者らが地道に続ける「今年の新語」というイベントがあります。2024年の大賞は「言語化」でした。「モヤモヤが言語化できない」…

【じ】「ジャニーズ事務所」社会が主導した名称変更
ジャニーズ事務所の創業者(故人)による大規模な性加害問題が明らかになり、事務所は9月7日に記者会見を開いて事実を認めました。社長交代も発表されました。ただ、「ジャニーズ事務所」の社名は…

【つ】「月がきれい」の伝説 ネットの人々と考察する
夏目漱石が英語教師だった頃、「I love you」を「君を愛する」と訳した生徒に対し、漱石は「日本人はそう直接的には言わない。『月がきれいですね』と訳しなさい」と諭した――こういう話を…

【き】「金融」は明治時代に日本で作られた新漢語
金融分野でも競争力が低下している日本。この国がふたたび世界の金融センターとなる時代は来るのだろうか。などと深刻に書きましたが、そんな話は私の専門外です。ここでは…

【ふ】「フェイク」の功労者 トランプさんには感謝
米国のトランプ大統領は、つくづく皮肉な存在だったと思います。「アメリカを再び偉大な国に」を掲げて大統領に就任したのに、再選を賭けた大統領選では敗北の結果を受け入れず、偉大とは正反対の…

【じ】「女性目線」なる表現
国語辞典はおっさんだけで作っているケースが多い。たとえば、『三省堂国語辞典』(三国(さんこく))の場合、私たち編集委員(中心となる執筆者)も男性なら、出版社の担当編集者も男性です。以前…

