「車なんて走れば一緒」の対極に、唯一無二を求めてやまない改造車マニアたちがいる。終わりなきカスタムに没頭する彼らの目には、一体何が映っているのか?

 今回は、軽トラのハイゼットジャンボをカスタムする「まる農ワークス」さんをご紹介。

夫との出会いも車がきっかけ。車弄りを教えてもらいながら仲を深めていった

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「メカに強い夫」と出会い…

 免許をとる前から、「車は弄ってある方がカッコいい」というタイプだったんですよ。地域柄か、周りに改造車も多かったですし、あとは高校の頃の彼氏が『頭文字D』のファンだったり、そういう影響もあったんでしょうね。

 ただ自分ではどう弄っていいのかわからず、免許をとってしばらくは、最初から弄ってある車を中古で買っていたんですよ。それでも満足はしていましたが、あるとき友人から「車を自分で弄れる人がいるよ」と、今の夫を紹介してもらったのが大きな転機になりましたね。

ガンメタにピンクの差し色が印象的なハイゼットジャンボ

 当時の夫はコペンに乗っていたのですが、実際に手作業で色んな部品を替えているのを見て、「すごい!」と感動してしまって。それから私の車も弄ってもらうようになり、自然と距離も縮まっていったんです。

ピンクのリアウイングはとくにお気に入り。夫の車より大型化するようリクエストした

 今では私も作業を手伝っていますから、オイル交換なんかの簡単な作業は自分でもできるようになりました。夫に教えてもらいながら、ちょっとずつ覚えていくのが楽しいんですよね。

 このハイゼットは、夫の車とお揃いで弄っているんです。夫が7年ほど前からスーパーキャリイを弄るようになり、どんどん様子が変わっていくのを見て、「楽しそうだなぁ」って。結局我慢できずに、私も2年くらい前に同じ車を買って、ペアルックみたいに仕上げているんですよ。

ハート型のステアリングがまず目を引く運転席

 夫は最近「もう飽きたから辞めたい」なんて言っていますが、私としては2台が並ぶ姿を眺めるのが幸せなので……。いつも「絶対辞めないで」と全力で拒否しています(笑)。

 カスタムのお金についても、やっぱり私の方が前のめりですね。もう、「カッコよくなるならどんどんやって」という感じで。車以外のモノだったら、「なんでこんなの買ったの!」なんて怒っちゃうことも多いんですけどね。

ハンドメイド感のあるアイテムに囲まれた空間に愛着もひとしお

 以前はハイゼットと片時も離れたくなくて、構造変更もしてもらって、通勤から買い物、お葬式まで全部この車で行っていたんですよ。ただ勤務先が歯科医なもので、弄っていくうちに患者さんから「あの軽トラ誰の!?」と驚かれるようになり……。院長にも「ごめん、なるべく奥の目立たないところに止めてくれる?」と言われてしまって。

夫は軽トラのカスタムに対してドライになりつつあるが、「絶対に辞めないで」と引き留めているのだとか

 今では足用に別の軽を買って、このハイゼットはイベント用になりましたが、まだまだ一日中眺めていられるくらいお気に入りなので……。これからも絶対に、2台揃って維持していきたいですね。

次の記事に続く 「軽でここまでやる意味ある?」と言われながらも…ワゴンRを14年間カスタム、500万円以上を投じた男性が明かした “車を弄り続けられるワケ”

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。