「車なんて走れば一緒」の対極に、唯一無二を求めてやまない改造車マニアたちがいる。終わりなきカスタムに没頭する彼らの目には、一体何が映っているのか?
今回は、レクサスLXをカスタムする西山さんをご紹介。
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レクサスオーナーの「本当の特権」
幼い頃、父がマツダのサバンナやルーチェなんかに乗っていたもので、私も当然のように車が好きになったんですよ。最初に買ったのはセリカのリフトバックで、それから30のグロリアとかソアラとか、色々と乗っては弄っていましたね。
40代になってレクサスに乗るようになり、ISやRCを乗り継いで。ずっとセダンやクーペに乗ってきたので、「一度はSUVに乗ってみたい」と思い、このLXを買ったんです。
最初はちょっと色気を出して、「1年くらい乗ったら転売して儲けてやろうかな」と考えたりもしたんですけどね。1年後でも、買値から500万円くらいプラスで売れるという話でしたから。
でも結局、カスタムするうちに愛着が湧いてしまい、今ではもう手放せなくなっちゃいましたね。ちょうど最近も、200万円くらいのブレンボブレーキを発注したばかりで。
まぁ愛着はあっても、このLXは大きすぎて、そうそう動かす気にはなれないんですけどね。車庫から出すのも億劫で、イベントやミーティングがないと、乗らない月もあるくらいなんです。
なので日常の足はアルトか、仕事用の軽トラがほとんどですよ。普段は農家として、主にコメ作りをやっているもので。まだ、専業になってからは日が浅いんですけどね。
もともと家業として田んぼの手伝いはしていましたが、若い頃は公務員として働き、それから父の建設会社を継いで。今はそれを息子に引き継ぎ、私一人で農家をしている形ですね。
やっぱり最近は、コメの値段が上がりすぎているでしょう。5キロ5000円じゃ、そろそろコメ離れも起きてきちゃいますよね。ただ我々としては、経費を考えるとこれでも実入りは少なくて、周りでも辞めてしまう方がポツポツいるんです。
私自身も、いくらコメを売っても車に使ってしまうので……。以前からの蓄えがあるとはいえ、お金はなくなる一方ですよ。ただレクサスに乗ってからは、オーナーの集まりで色んな方と交流する機会も増えましたから、趣味のお金は惜しまないようにしているんですよね。
今のところ、子どもたちはまだ独身なので、孫の顔はまだ見られていませんが……。もし生まれたら、そっちに夢中になって、車からは少し離れられるかもしれませんね(笑)。
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