「みんな最後まで歯を食いしばって頑張ってもらえた」

 11月13日、秋季キャンプを打ち上げた巨人軍の阿部慎之助監督(46)は、選手をそう労った。だが、王座奪還を目指す指揮官の表情はどこか冴えなかった。

現役時代は「打てる捕手」として活躍(球団HPより)

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岡本がメジャーに移籍すれば戦力ダウンは必至

 就任1年目でリーグ制覇を果たした阿部監督だが、2年目の今季は3位に終わった。

「主砲・岡本和真が5月に左肘靱帯損傷の重傷を負い、戦線離脱。攻守の要である吉川尚輝も度重なる怪我で欠場が続いた。投手陣ではエースの戸郷翔征が極度の不振に陥り2度の二軍降格。昨シーズン15勝をあげメジャーに移籍した菅野智之の穴を埋められませんでした」(スポーツ紙記者)

 岡本がメジャーに移籍すれば、戦力ダウンは必至。来季も厳しい戦いが予想される中、巨人はコーチ陣を大刷新して来季に臨む。

二岡氏の退任…最近は岡本との師弟関係に隙間風

「二岡智宏ヘッドコーチ兼打撃チーフコーチ(49)が責任を取り、退任。岡本を主砲に育てたと言われています」(同前)

 ただ、最近は師弟関係に隙間風が吹いていたようだ。

「昨季の巨人に密着したドキュメンタリー映画で、カメラが、二岡氏がバッティング練習の際、不振の岡本にトスをあげ寄り添う姿を捉えていた。あの場面をみた球団スタッフたちは苦笑していました。というのも普段、岡本にトスをあげることは滅多にないからです。

 自分がメディアに良く取り上げてもらうことを気にする一方、負けた試合の後はロッカールームに籠って記者を避ける。そうした自分本位な姿に岡本ら一部の選手や阿部監督との間に溝ができていました」(同前)

 コーチ刷新で衝撃が走ったのが、桑田真澄二軍監督(57)の電撃退任だ。