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見つかっているのは国内に2点だけのスーパーゼウス

――“発見される”ってあるんですか?

田嶋 最近、話題になったのは「スーパーゼウス」の希少性の高いパチモンですね。

近年発見された超レアシール。価値は20~30万円!

――すごくかっこ悪いけど、味がありますね。

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田嶋 パチシールの黎明期に出ていたシリーズがあって、「トップ5」と言われるレアシールがずっと君臨し続けたんですけど、それに先んじて発行されたとされるこれが新発見されたんです。

――オークションなら、どんな値段になりますか?

田嶋 20〜30万円ぐらいですね。見つかっているのは国内に2点だけで。これはオリジナルのビックリマンの中に入っても、トップアイテム級です。

これも近年発見されたシールで、おそらくまんだらけで出たのが業界初

全容解明がむずかしい、パチシール

――30年前は天と地の差だった、本当のビックリマンと肩を並べたんですね。パチシールの世界は「持っている人が少ない」から、全容が解明しづらいんですか?

田嶋 はい。あと本家ビックリマンはデータがロッテさんに残っているので、かつての情報がリリースされますけど、こっそり作っていたパチシールは資料としては残らなくて。もう情報は、モノからしか知ることはできません。

鍋島 そのときだけ作って売り切っておしまいですから、再販もしないですし。

田嶋 「パチシール=コスモス」って言われますけど、実際のところはホント、当時の印刷メーカーはかなりやっていたようです。各メーカーさんともそれは闇に葬っているんですけど。

鍋島 当時の駄菓子屋には、もうメーカーすらよくわからない引き物(束になっているところから、袋に入ったカードを引き抜いて買うもの)がたくさんあったんです。間違いなくそういう機材や環境が整っている人たちがやってるんですよね。ちょっと版下で小細工すれば、ロッテのロゴなどの「刷られてはいけない部分」は印刷しないようにできるんです。そうすれば原盤やノウハウがあるし、コピー品はいくらでも作れます。

――元コスモススタッフも証言してますもんね。ロッテと同じ印刷会社のところで印刷しましたって(EX大衆2014年8月号より)。