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「子どもはニセモノが嫌い」。だから貴重に
田嶋 同じシリーズの本家のスーパーデビルから生じた「ブラックデビル」です。これは青ずきんが多くて、赤ずきんが少ないんですね。それが値段にも反映されて。オリジナルが紫だから、最初青が出たと思われます。それが「寄りすぎた」から、赤に軌道修正したのではないでしょうか。コスモスのシリーズの中で、
田嶋 コピー系をお持ちの方は、「ニセモノって知らなかった」人が多くて。実は子どもって、割と「ニセモノ、ダメ」って正義感がはたらくんですよ。なので、これをマストアイテムとして買ってた子は少ないです。
いま生き残ってるパチシールは、おもしろい趣向の方が当時から「僕はニセモノってわかってたけど、好きだった」っていう方が取っておいたものです。
10年ほど前から、パチシールはメジャー化
――パチシールの値段が上がったのはいつごろからですか?
田嶋 10年ぐらい前にうちでパチシールだけのオークションイベントをやったんです。そのときに20万円ぐらいですごく競り合っていて。それまでコレクターさん同士でほのぼのとやってたのが、雰囲気はガラリと変わりましたね。
鍋島 「あ、こんなのあるんだ」って気づいた人がドッと入ってきました。
田嶋 希少価値のより高いものがハッキリしましたね。こどものころは「ニセモノ=敵」だったものの、大人になってみんな許容範囲が広がって、懐かしさと一緒に時代そのものを楽しむっていうことでしょうか。近年は新しく発見されるものが話題にもなっています。