経済学者・成田悠輔さんがゲストと「聞かれちゃいけない話」をする連載。今回のゲストは、仲里依紗さんです。(構成・伊藤秀倫)

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「メッチャ楽しい」と思える役は?

 成田 仲さんって3人分くらい働いてますよね。

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  今、ちょうど来年公開予定のNetflixのドラマ(『ダウンタイム』)を撮ってるところです。

仲里依紗氏

 成田 あ、何かで見ました。美容整形物語でしたっけ。

  そうです。私はキラキラの「ザ・美容整形の院長」という役で、美容整形の闇を晒していく感じです。縫ったり、切ったり、人の顔の皮をはがしたりしてますね(笑)。

 成田 Netflixドラマはエグく露悪的に描きますよね。誰も傷つけちゃいけない地上波ドラマと違って。

  そこに惹かれた部分もあります。医師役って大変そうなんで、これまではあまりやってこなかったんですけど。

 成田 キラキラセレブだけど上品、的なズルい役が多い印象(笑)。

  貧乏な役ってやったことがないかも。大体、私の役って高級マンションに住んで、高級車に乗ってるんですよね(笑)。

 ただ私、主役ってできればあまりやりたくないかなぁ。

 成田 主役しかやりたくない、なら分かりますけど。逆ですか?

  だって主役ってみんな“いい人”じゃないですか。ちょっと変わった面白い雰囲気の主役ってなかなか今まで出会ったことがないので。

 成田 まぁ主役の癖が強すぎると疲れちゃいますもんね。主役って白米みたいなベーシックなもので。

  そう。だから、自分がやってて「メッチャ楽しい」って思えるのって、“止め”(主役の次に大きな役。二番手)か“止め前”(三番手)とか、そっち系なんですよね。

 成田 そっち系の中で、特にこれからやってみたい役はありますか?

  悪いお母さん役。母親役は、自分が子どもを産む前から結構やってきたんですけど、いいお母さん役が多い。料理する時はいつもエプロンするような。私、実生活ではエプロンしないので、役でも、もうエプロンは脱ぎたいですね。

 成田 脱エプロン(笑)。悪者や汚い役の印象ないですよね。

  あんまりないかも。基本は“いい人”が多いですね。

 成田 実際はいい人なんですか?

  (笑)。どうですか? 今、かれこれ5分ぐらいお話しして。

 成田 嫌いになるのが難しい方ですよね。綺麗で上品で高級な役の印象もありつつ、家のリビングでジャージ姿でダベるみたいな画もあり。

  自分でそうしちゃってるのかもしれないですね。なんかヘラヘラやっちゃう。これは癖ですね。