『ばけばけ』では柄本時生との“夫婦共演”も話題に

 『ばけばけ』の制作統括を務める橋爪國臣氏が「さとうほなみさんは、その明るさの中に、背負った業や、秘めた悲しみも表現できる方です。なみが深く愛せるキャラクターになると思います」とコメントしているように、底抜けに明るいかと言えば、そうではない。闇に取り込まれないように、己を奮い立たせるように明るく振舞っているような聡明さをさとうの演技は感じさせるのだ。

 そんななみを特に愛おしく感じたのは、11月4日放送の第27回。松江に英語教師として招聘されたヘブン(トミー・バストウ)の女中探しが始まり、なみは真っ先に候補として名乗り出る。

 当時、ラシャメンと呼ばれた異人の女中は差別や偏見の対象だったが、「だども、やる。できるったらできる……」と自分に言い聞かせ、トキにもその覚悟を語るシーンが印象深い。待ちに待った遊郭を出るチャンスとこれから待ち受ける地獄を前にしたなみの震える心が剥き出しで伝わってくるかのようなさとうの生っぽい演技に魅せられた。

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 SNS上では「どんな人だろうと思って調べたら、ゲスの極み乙女のドラマーだった」「現役のドラマーさんなんだ!?」という声も上がっており、今やさとうはゲスの極み乙女のドラマー“ほな・いこか”とは別人格の、一人の役者として世間から評価されている。

柄本時生(朝ドラ『ばけばけ』公式Instagramより)

 ゲスの極み乙女は、11月下旬から12月上旬にかけて全国ワンマンツアーを行い、さらに結婚と、2025年は公私ともに充実した一年を送ったさとう。なお、夫の柄本時生も『ばけばけ』に舶来品店の店主役で出演中だ。現時点ではまだ同じ画面に映ってはいないが、今後は夫婦での共演シーンもあるかもしれない。

参照

※1 https://www.cinematoday.jp/news/N0122756
※2 https://mezamashi.media/articles/-/29150
※3 https://www.oricon.co.jp/news/2302142/

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