2019年6月6日、ニューハンプシャー州の捜査当局は本事件に関する記者会見で、ラスムッセンの娘以外の3人の身元が判明したことを発表した。

 全員がロサンゼルス近郊のラプエンテに住んでいたマリリース・エリザベス・ハニーチャーチ(1954年生)、マリー・エリザベス・ヴォーン(1971年生。ハニーチャーチの最初の夫との娘)、サラ・リン・マクウォーターズ(1977年生。同、再婚相手の娘)で、1978年の感謝祭(11月の第一木曜日)にハニーチャーチが母親と喧嘩別れしたのを最後に3人とも姿を消していた。

 なおハニーチャーチは当時ラスムッセンと交際していたとされ、失踪時はラスムッセンも行動を共にしていたとみられている。

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多くの謎が残る「未解決事件」

 以上のような状況から、ラスムッセンがベアブルック州立公園で見つかった4人を殺害、死体を遺棄した可能性は極めて高い。が、彼が生きていた時期に疑惑の目が向けられることはなく、死後も確たる証拠が得られていないこともまた事実である。

 2019年11月、ニューハンプシャー州アレンズタウンのハニーチャーチとヴォーンの葬儀が執り行われ、身元が判明している3人の名前を記した新しい墓石が設置された。

 葬儀にはハニーチャーチの家族とラスムッセンの前妻の娘が参列。一方、マクウォーターズは父方の家族が住むコネチカット州にて埋葬された。

写真はイメージ ©getty

 なお、4体目の遺体はラスムッセンの娘であることが判明しているものの、その身元は2025年9月現在も不明。彼女の実の母親が誰なのかもわかっていない。

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