ナイトマーケットの売店の女性も記者にYouTubeの映像を見せ、「プリンセスが民族衣装を着てくれて光栄」と喜んでいた。
民族衣装の着付けに苦戦
実はこの時、仏塔への到着は予定よりも遅れた。ある側近によると、ラオス入り後に衣装を受け取られたので、初めて着用してみると着付けが難しく苦戦し、想定よりも時間がかかったそうだ。
敬意や思いが伝わるそれぞれの場面にふさわしい装いを…。
お召し物の準備には外国訪問の経験豊富な皇后さまがこまやかに心を配られていたという。当日苦戦はしたものの、ラオス側のサポート体制もあり、無事に着付けることができた。
両陛下はそのことに深く感謝されているといい、娘の訪問の成功を願う親の思いが感じられた。
また、どの場面で民族衣装を着るかは、愛子さまが周囲との相談の上、ラオスの文化への敬意や贈って下さった方への感謝を表したい、とご自分で決められたという。
国家副主席はラオス語で「美しい」と4、5回連呼し、心からの親しみを込めて愛子さまに接していた。
愛子さま自身も初めて袖を通し「歓迎して下さるラオスの方々に近づいた感じがした」と話されていた。
訪日経験豊富な国のトップ、国家主席も「ラオスの若者が自国の文化を誇りに思うことにつながり、日本の方にもラオスの伝統文化を知って頂く機会になる」と喜んでいたという。
装いに込めた配慮が心と心の距離を近づけた。
機転を利かせたひと言で女の子を笑顔に
陛下もかつて訪問された日・ラオス武道センター。柔道、合気道など4つの演武が披露された後、代表選手と交流された際にも、愛子さまの機転で笑顔が広がる場面があった。
通訳などによると、空手を披露した9歳の女の子が、首からかけたメダルを手で隠していることに気付いた愛子さまは、事前に読んだ資料に国際大会で金メダルを獲得したと記載されていたことを思い出された。
そこで「金メダルすごいね」と声をかけられると女の子は隠していたメダルを見せ、緊張がほどけ笑顔で喜び、その場に温かい空気が広がった。



