昼間からワインを開け、会計がひとり1万円前後になることも…芦屋マダムの高額ランチ事情

 芦屋らしい光景といえば、平日の昼間には、芦屋市街を歩く男性が少なくなることだ。夫の職場は芦屋市外で、奥様は専業主婦が多いから。当たり前といえば当たり前だが、11時頃から15時まではどのカフェも地元女性でいっぱいとなる。

 こだわりの和食店や、SNSにたびたび登場するレストランの上客は芦屋マダム。店側も芦屋マダムにターゲットを絞っていて、ランチコースでも2時間はかかる。

 ランチの価格設定は3000~5000円。グループによっては昼間からシャンパーニュやワインを開けるので、会計がひとり1万円前後になることもある。

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 前菜から始まり、最後にコーヒーとスイーツまで出るコース料理で、芦屋マダムの仲良しグループがしばしば通っている。

 ランチ以外でも奥様たちは毎日忙しい。空いた時間にマダムたちはダンス教室やお料理教室、生け花教室、ヨガやジムなどに通う。美容に関する趣味は若い奥様にも人気なのだ。

兵庫県芦屋市にある超高級住宅街・六麓荘町 ©加藤慶

たびたびパーティを開催している芦屋在住のインフルエンサー

 芦屋といえば関西のセレブが住む町。インフルエンサーの中にも芦屋在住者は少なくない。その代表格が芸能事務所の創業者の奥様であり、元所属タレントのVだろう。彼女自身、現在もモデルとして活躍しており、芦屋セレブの中でも超有名人となった。たびたびパーティも開催している。

「芦屋には3つのセレブグループがあって、その中でも一番華やかなグループが、Vさんのところ。ある台湾人タレントに似ているからVというニックネームになったそうです。他の2つのグループは医療系の旦那さんを持つHさんと、ホテル経営者の旦那さんがいるSさんですね」(40代の芦屋マダム)

 女性向けサロンを経営し、その生徒もこのグループに属している。

「でも、パーティの主催者はVさんよりも、ほとんどがMさん。芦屋セレブといったら彼女が一番有名やと思うわ」と明かすのは、30代の女性。こうした有名人の周りにセレブやその生活に憧れる女性たちが集まる。インスタグラムにはパーティの華やかな場面が切り取られ、それをまた芦屋セレブが丹念にチェックする。