「『そういう見方もあるんだ』と知ることで、社会をより多角的に捉え、物事を立体的に見ることができるようになれば、誰かに寄り添えるようになるし、そういう人が増えれば、大きな話ですが、戦争もなくなる気がするんです」(mi-mollet 2023年10月14日)

『SHOGUN 将軍』に出演したことをきっかけに、日本の伝統文化にも目が向くようになった。海外進出ではなく、いい意味での「保守性」を大事にしたいとも語っている(FRaU 2024年3月19日)。彼女自身、新しい価値観を知ろうとしている。

映画『月』(2023年)で第97回キネマ旬報ベスト・テン助演女優賞を受賞(二階堂ふみのインスタグラムより)

「いつか素敵なパートナーの方と…」

 最新作は広瀬すずと共演したカズオ・イシグロ原作の映画『遠い山なみの光』。長崎を舞台に、戦争と原爆が背景になっている物語である。ここでも入念にリサーチを重ねた。

「やはり、我々は過去を背負っているのだと感じてもらえたらうれしい。作品内でも当時の偏見が少し描かれていますが、差別とは無知から来るもの。だから、『知る』ということが非常に大切だと思います」(GINZA 2025年8月24日)

 二階堂が目指すのは、少しでも「明るい世界」だ。かつて『徹子の部屋』で結婚観について問われたとき、「いつか素敵なパートナーの方と、明るい世界を作っていくために活動できる方と、一緒になれたらな」と語っていた(2021年4月9日)。きっと、そんなパートナーを見つけたのだろう。

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